自動運転バスはもっと慎重にすべきではないか

 毎日新聞で「バス 無人運転」で検索すれば記事が2つ出てくる。
九大伊都キャンパスで実証実験へ
DeNA、無人運転バス運行へ 8月から千葉で
 そして読売で見れば
自動運転バス、8月運行…千葉のイベント会場で
 これは毎日のものと厳密に言えば違うものだ。

 いずれの公道では無人運転が出来ないのでそれ以外で行うというものだが、いわゆる規制緩和の先鋒との位置づけだろう。

 規制緩和とは、規制が時代遅れになっていて、撤廃すべきなのだが、規制の利権にしがみついているものがいるとか世論が理解しないとか、そんな時に行うものであって、試しに行って実例を示す手法がある。

 だがバスの自動運転では規制は時代遅れなのだろうか。逆の言い方をすれば、自動運転を進めていく段階に入ったのだろうか?そこの議論が全くないことに今の時代の狂気を感じる。そして自動車で言えばそれは凶器にもなる訳だ。

 この3件に共通している点は下記の通りだ。
 ディー・エヌ・エー(DeNA)が行っている点
 仏ベンチャー企業が開発した電気自動車のバスを使う点
 使用場所が公道ではない点

 使用場所は
 イオンモール幕張新都心
 イオンモール幕張新都心隣接の豊砂公園
 九州大伊都キャンパス
 の3カ所だ。

 いずれも公道ではないが、公園は通常地方自治体の所有、国立大学は国の所有、民有地はイオンモールのみだ。
 民有地であっても商業施設内だから誰でも立ち入り出来るので、侵入を規制している民有地とは訳が違う。

 さて、公道では警察が管理しているので、自動運転車は許可されていない。そこでは交通法規も適用されるので人の運転しない車両は許可されないわけだ。
 だが公道ではない駐車場においては何の法律も適用されないのだろうか?
駐車場での事故も民事・刑事責任は負う

しかしながら、私有地である駐車場内での車両事故が何の責任も負わないわけではない。

例え私有地内での交通事故であったとしても、自身の過失運転が原因で駐車場内で歩行者を死傷させてしまったり、駐車中の別の車両と接触事故を起こしてしまった場合は、当然に民事上の損害賠償責任が生じ、他人にあたえた損害を賠償しなければならない。

また、駐車場内で起こしてしまった事故が人身事故であれば、その運転手は自動車運転過失致死傷罪等の刑事責任にも問われる可能性がある。こちら
 無人バスが原因で死傷させれば民事上の責任を負う。企業は賠償は出来る。だが、刑事上の責任はどのように取るのだろうか?これは公道での議論が必要である理由の大きなものであり、公道を避けてもなんの解決にはなっていない。

 世の中に無人運転しているものはないのだろうか。それは存在する。そして昨日今日の話ではない。

 それは一部の鉄道だ。そして鉄道であるからその軌道内には人が入れないような設備がなされている。無人運転鉄道の場合はほぼ全線高架上を走る鉄道なので人の侵入は難しいのだ。

 今回の無人バスは柵も何もない道路上を走る。人は公園などに立ち入りし道路上を歩く。その同じ道路を無人バスが走る。
 無人バスは極めて低速で走るし、障害物も感知し停止するという。だがすべての危険を除去出来るのだろうか?

 企業は恐らく事故確率と賠償金額による損害期待値だけに着目していることだろう。それと利益との差がプラスであれば良しとすることだろう。

 例えば飛行機は事故が起これば重大だがその確率は低い。それを人は承知しているという。だが、それは承知して乗るのである。バスや車の自動運転はそれを承知せずに町を歩いている人を巻き込むのである。
 あるいは人が運転していても事故は起こるという。もしそれと比較するのなら、人の運転する車に安全装置をつけてから論じるべきだと思う。

 飛行機の自動操縦の議論が昔あった。人はミスをするからすべて自動でするべきだとの主張があった。今はどうなっているだろうか?パイロットは今でも花形の職業であり続けている。それが答えではないのか。

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