検討に値しない憲法9条改悪案

 自民党はこの混乱した時に憲法9条改悪案を議論しているようだ。既に正気を失っている。そしてその中身も正気を失っている。さらに言えば正確に伝えないマスコミの正気も怪しい限りだ。

 全部で7案ある。毎日による。
▽2項削除案
(1)総理を最高指揮官とする国防軍を保持(9条の2)
(2)陸海空自衛隊を保持(9条2項)
 軍隊を認定する案は普通の国家になるという意味で検討には値する。もし本当にこれを行うには9条だけではなく変更しない条文はもっと沢山ある。文民統制は必須だし、裁判権の問題もある。ここでは例示のみと解釈した方がよいだろう。ただ自衛隊の用語は避けるべきだ。
 私の意見は当然反対だが、少しましな案は専守防衛とかをうまく表現したものだろう。


9条2項を維持しつつと称する案はどれも単なる矛盾だろう。
 
▽2項維持案(自衛隊を明記)
 
(3)必要最小限度の実力組織として、自衛隊を保持(9条の2)

 (5)前条の規定は、自衛隊を保持することを妨げない(9条の2)

 
▽2項維持案(自衛権を明記)

 (6)前2項の規定は、自衛権の発動を妨げない(9条3項)

 (7)前2項の規定は、国の自衛権の行使を妨げず、そのための実力組織を保持できる(9条3項)

 2項 陸海空軍その他の戦力を保持しない。国の交戦権を認めない
 の次に上記を書くわけだ。但し書きがなければ新規の条項が優先される。さらに「前2項の規定は、○○を妨げない」と書けば保持したはずの9条は完全に否定される。これを9条を維持した案だと称するのは明らかな虚偽だ。マスコミが行う虚偽報道に惑わされてはならない。

 もう一つの注意点は言葉の定義だ。法律では最初の方で言葉の定義を行う。だが憲法では普通は行わない。そこで使われる言葉はすでに意味が確定した言葉が使われる。国際法に使われているとか、確定した法律用語などだろう。
 自衛隊、実力組織、必要最低限度は確定した言葉ではない。
 良く外国で自衛隊は軍と表現されるという。要するに自衛隊と言う言葉は他の言語にはないと言うことだ。これで何を規定出来るというのか?
 実力組織とは何の実力を持つ組織なのか?災害救助の実力とも言える話だ。
 必要最小限度をどのように現実に当てはめればいいのだろうか?

 要するにどうにでも解釈出来る条文を作るだけの話だ。そして現在の9条は意味が無くなるのだが、マスコミも含めて9条維持と称するわけだ。
 それと一つ重大なことがある。それは9条1項を否定する案があることだ。1項は侵略をしないとの条項でこれを唱えない国は無い。逆に言えばその案に従えば、国際紛争を武力で解決する国になると宣言することを意味する。憲法のなんたるかを理解出来ていない人が作った案と言うことだろう。

これだけは少し意味は違う。現在の解釈に最も近いと思う。
(4)前条の範囲内で、行政各部の一として自衛隊を保持(9条の2)
 だがこれこそ何も変わらないので憲法変更する必要は全く無いものだ。

 ということで、こんな低レベルの憲法改悪案を話している場合ではないだろう。自民党さん。

 

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