ノーベル医学生理学賞を受賞者の言葉

ノーベル医学生理学賞を受賞者大隅良典さんの言葉をNHKはこう伝える。
報道陣から「いまのお気持ちは」と問いかけられると、「本当に光栄としか言いようがない」と喜びをあらわしていました。
また、「若い人には、サイエンスはすべてが成功するわけではないが、チャレンジすることが大切だと伝えたい」と話していました。大隅さんは、外部からの英語の電話に「本当にありがとう。うれしいです」と答えていました。NHK
 若い人がチャレンジすることが大好きなNHKは喜んで引用したのだろう。だがこれは大隅さんの言いたいことに微妙に共振する。
賞金の使い道を訪ねられた大隅さん。「この年になって豪邸に住みたいわけでも、外車に乗りたいわけでもない」と、若者が基礎科学に専念できる環境をシステムとしてつくりあげることに意欲を示した。

若い人たちのサポートができるシステムができないか。システムとしてできる(ようにしたい)。社会的にノーベル賞が意味があるとすると、そういうことが少しでもやりやすくなって、私が生きている間に一歩が踏み出せればいい。
分かったようで何も分かっていないことが、生命現象には特にたくさんある。えっ、なんで?ということを、とても大事にする子供たちが増えてくれたら、私は日本の将来の科学も安泰だと思う。そういうことがなかなか難しい世の中になっている。こちら
 恐らくこの発言の前後にNHKが引用したものがあったのだろうが、その意味は微妙に違うように思う。

 ノーベル賞は基礎科学が対象だそうだ。そして研究結果が出てから10年20年後に受賞となるらしい。最近日本人の受賞が増えてきているが、これは最近の政策のおかげではない。

 こんなことも言っておられる。
私は「役に立つ」という言葉がとっても社会をだめにしていると思っています。数年後に事業化できることと同義語になっていることに問題がある。本当に役に立つことは10年後、あるいは100年後かもしれない。社会が将来を見据えて、科学を一つの文化として認めてくれるような社会にならないかなあと強く願っています。
 この通りであるならば、将来日本人が全く受賞出来ない時期が続くことは必定であろう。

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック