TPPは国民に知らせてはならない秘密交渉である

 昔沖縄の返還交渉ではいくつもの密約があったそうな。西山事件のネタなんか軽い物なのだろうと思う。まだ国民が知らない秘密交渉があったと私は思っている。

 交渉の中身を国民に知らせないと言うことは、日本政府にとって都合の悪い事項があるから隠すと言うことである。普通の政府は隠すべき事など無いと装う物であるのだが、現在はそうではないようだ。
安倍総理大臣は「交渉は妥結した結果がすべてであり、それに至る過程について、協議がすぐに表に出るようになれば、外交交渉はそもそも成立しない」
「どの国もこれから国会審議が始まるが、今までのやり取りを出してはいない。今までの交渉のやり取りを『出せ、出せ、出せ』と言われても、実りある審議にならない」NHK
 仮定の話だが、自分が何かの交渉を代表して行った場合を考えてみよう。
 その団体の利益を最大化するように交渉するにしても、こちらに都合の良い話ばかりしていてはまとまる物もまとまらない。中には相手の都合の良い話を逆に提案することもしなければならないこともある。だからそのすべてを公開することはタフな交渉をすることの妨げにはなる。
 しかし、交渉のすべてを隠すとなれば、相手の都合の良い話ばかりして楽に話をまとめることも可能だ。あるいは自分サイドにも異論がある中で、自身の立場だけを通し、反対派の立場を交渉相手と共につぶすことも可能だ。

 交渉人が全権を持って決めることが出来るのならば何の説明もいらないのだが、決定権が別のところ、団体の総会などにあるならば、説明が必要だ。交渉過程はその説明には有効だろう。

 TPPにおいては交渉過程は出さないと約束がなされている。今までも交渉過程の公開は要求されてきたが政府は約束を盾に出してこなかった。
 アメリカの関係団体は交渉の過程をつぶさに知っていると言われてきた。アメリカは約束を守らず、日本政府はかたくなに秘密を通してきた。その関係者の範囲からTPPで利益を得る者の範囲が分るという物だ。少なくとも国民はそのお仲間ではない。
 今までマスコミでも報道されてきた事実を国会でも報道でも隠すのだろうか?日本人はそれほど忘れやすいとなめているのだろうか?

 報道ではこうも言う。
「西川委員長が本を出すのは、初めて知ったところであり、答えを差し控えたい。当然、今までの過程について交渉に携わったものは、守秘義務に関わってくる」と述べました。
 守秘義務を知っていてもこんなことを言う。頭の中はどうなっているのだろうか?

 妥結した結果がすべてと言うけれど、英語のニュアンスをきちんと受け取れるのだろうか?そしてそれを明確にするヒントが交渉過程にあることも確かなことだ。

 
このチャンスをどのように生かしていくべきか、どのような対策を講じているかの説明をこれからも丁寧にしていきたい
 と言うけれど、協定の中身を説明する気は無いようだ。

 もっとも丁寧に説明するとは説明しないことであるとバレていることではあるけれど。
 

この記事へのコメント

2016年04月08日 00:20
関連法案のすべてを提出してもらって内容を白日の元にさらし、そのすべてが成立するまで、批准しないで欲しいですね。米国に対しても、席をけって帰ってくる気概がほしいです。
2016年04月10日 00:57
一般人 さん
国会では政府はまともに質問に答えてこなかったから、白日の下にさらすのは期待薄ですね。
席を蹴る気概があれば最初から参加しないでしょう。
私は残念ながら限りなく悲観的です。

この記事へのトラックバック