シャープ売り飛ばしって何?

 何とも分らない報道だ。
経営再建中のシャープは25日開いた臨時取締役会で、台湾の電子機器受託製造大手、鴻海(ホンハイ)精密工業からの出資を受け入れ、同社傘下で再建を図ることを全会一致で決めた。同日午後に発表する。主力取引銀行も近く取締役会などを開き、決定を支持する方針。鴻海のシャープへの出資や今後の成長資金など買収費用の総額は6600億円規模の見通し。毎日
 「出資を受け入れ、同社傘下で再建を図る」と表現する。シャープは残ると思わせる表現なのだが、傘下に入るとはどういうことなのか、この報道では示さない。

 この報道では産業革新機構案も記載されているが、支援額はこちらの方が多いのだ。なぜ少ない方を取るのか、理解できるはずもない。そこには銀行の負担があることを強調しているが、それが問題ならば銀行側がこの案を取り下げるはずであって、シャープが額の少ない方を選択する理由にはならない。

 鴻海の出資方法は日経に乗っている。
経営再建中のシャープ(6753)が台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業グループに第三者割当増資を実施して、約4800億円を調達することが、シャープが同日に近畿財務局に提出した有価証券届出書で明らかになった。調達資金は液晶ディスプレーなどの技術開発や量産設備投資などに振り向ける。発行するのは普通株と種類株で普通株は1株118円で32億8195万株を割り当てる。申込期間は6月28日から9月5日まで。発行価格は普通株が1株118円、種類株が同1万1800円。

 第三者割当増資の引き受けによる鴻海グループの出資額は合計4890億円。普通株割り当て後の鴻海グループの株式保有比率は65.86%、議決権の割合は66.07%となる。種類株は普通株を対価とする取得条項付きで、すべて行使されたと仮定した場合の議決権保有割合は71.1%になる。日経
 最大株主なんてものではなく、完全子会社であることは明確だ。現時点での約束は何か意味があるのだろうか?これを売り飛ばしと言わなくてなんだと言うのだろうか。

 政治はこんなことを言う。
林幹雄経済産業相は25日午後、国会内で記者会見し、シャープが同日の臨時取締役会で台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業による再建案の受け入れを決めたことを認めた。その上で「雇用と地域経済が発展できることと、シャープの成長を期待していきたい」と述べた。

 産業革新機構の支援案が選ばれなかった理由については「分からない。私どもは機構案がよいと思っていたが、決めるのはあくまでもシャープだ」と説明。大手電機メーカーが外資企業傘下に入ることに関しては「シャープの発展がどうなっていくのか注視していきたい」と語った。日経
 これはモゴモゴと言ったものか。

 もっと明快なものがある。
菅義偉官房長官は25日午後の記者会見で、シャープ(6753)が台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業による出資受け入れを発表したことを巡り「シャープの競争力強化につながると期待したい」と述べた。菅長官は同社が「様々な観点から検討を重ねた上で、今回の提案の受け入れを自ら判断した」と指摘。その上で「雇用や地域経済の基盤が確保されて、シャープの成長が実現することを期待したい」と語った。日経
 シャープの競争力なのか鴻海の競争力なのか、議決権から見れば明らかなことではないのか?

 シャープがなぜ鴻海を選択したか。それは日本国が見放し、銀行筋などにそうするように支持したからと理解するのがすっきりする。それを示すのが官房長官の発言だ。
 では官房長官はなぜそうしたか、それは根拠を示せないが恐らく、アメリカの支持であろう。
 独立系、あるいは国内生産にかける企業、国際標準に逆らう企業、同族企業などはグローバル化に反逆する企業であって、存在を許されない企業である。シャープもその一つであり、すでにつぶされた三洋電機もそうだったのであろう。

 鴻海はアップルの製品を作る中でのアメリカの関係もある。これは未確認だが尖閣諸島を買いに来た存在であるとも噂された。今回の売り飛ばし劇の裏にはアメリカないし国際資本が存在するような気がしてくる。

 だが、もっと不思議なことが起こっているようだ。
ホンハイは25日夕方、声明を発表し、シャープから「パートナーとして選んだ」という連絡があったとしたうえで、24日の朝、シャープから新しい重要な書類を渡されたとし、「内容をはっきりさせてコンセンサスを得るまでは調印は見送る。できるだけ早くはっきりさせ、今回の取り引きが円満な結果になるよう期待している」と表明しました。NHK
 「パートナーとして選んだ」との表現がそもそもおかしい。完全子会社はパートナーとは言わない。新しい重要な書類とは何だろうか?まだまだ闇がありそうな感じではある。

この記事へのコメント

2016年03月19日 19:37
シャープは無くなっても、日本にとって関係ないということかもしれないですね。私の経験では、シャープの技術者は実力がないのに、態度が大きい。助けるに値しない。という感じです。
2016年03月19日 23:31
一般人 さん コメント有り難う御座います。
シャープの技術者は実際に接触すればそう言うことですか。
でもシャープに対する対応がほかの会社と同じなのか、その方が大事ではないでしょうか。最近もっと混迷していますので。

この記事へのトラックバック