TPPは憲法を守るべきか

 TPPが国家権力を侵すと指摘されている。政府の方針変更をグローバル企業が提訴出来るとか規制緩和を逆戻りさせないと言ったものだ。

 これと似た話は国内に限った事象でも起こりうる。
 例えば、公害対策だ。無機水銀もカドミウムも硫黄酸化物も窒素酸化物もある時までは規制の対象ではなかった。それを規制対象にしたのは人命に影響があるからだ。こういった規制を受ければ関係する企業はビジネスモデルの大きな変更を強いられる。当然これにより損害を被るわけで、企業側は政府に損害賠償を要求したいところだろう。
 だがそんなことをその企業がすれば、国民が怒り、その企業の製品は国内では売れなくなることだろう。政府なり自治体がそんな企業に甘い顔をすれば国民が選挙で交代させることだろう。

 それが基本的人権と国民主権が憲法により保障された社会の仕組みなのだろう。

 だがグローバル企業が外国に投資する場合はそんな規制は働かない。堪えるのは不買運動だけだが、それは利益をその時限りで持って帰れば、後は知らないとすることも可能だ。

 だから政府の方針変更により損害が発生した時に、国際裁判所が判断するらしいが、その判断基準となる「法」とは何か、それが大問題だ。それは国際法なのか?各国はその「法」を吟味して了解したのだろうか?

 他にもある。企業はその社員を自由に入国させることが出来る事になるが、その国が入国を拒否する理由がある時にどちらが優先するのだろうか?当然それはその国の安全保障などが優先するわけであって、問題のない人物の入国は普通に自国の憲法上の規定及び手続に従つて許可されるから、こんな取り決めは必要ないはずなのだ。だが、それでも作るのは何故なのだ。

 今のTPP案文には憲法を守るべきと書いてはいない。だが絶対にこの条文は必要なのだと思う。

各締約国は、自国の憲法上の規定及び手続に従つて経済の発展に対処するように行動するものとする。

 これは有名な条約の次の文を参考にしたものだ。
第五条
 各締約国は、日本国の施政の下にある領域における、いずれか一方に対する武力攻撃が、自国の平和及び安全を危うくするものであることを認め、自国の憲法上の規定及び手続に従つて共通の危険に対処するように行動することを宣言する。

 国会ではこの条文の追加を絶対にするべきだと思う。

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