所得再分配調査はこれでいいのか

 政府の統計が信用ならないと言われているが、所得再分配調査もその一つではないのだろうか。
厚生労働省は、おととし行った所得格差の調査結果を発表し、公的年金などを除いた世帯間の所得の格差は、過去最大だった前回・平成26年の調査よりやや縮まったものの、依然として高い水準にあることがわかりました。NHK
 格差拡大が止まったと言いたいような記事だ。だがそれは正しい統計によるものなのだろうか?
 この記事はこんな風に続く。
公的年金などを除いた1世帯あたりの平均所得は429万2000円で、前回・平成26年の調査と比べて、36万6000円、率にして9.3%増えました。
 日本人の所得が3年で9.3%も増えたのか?そんなはずはないと普通に思う。調査はサンプリング調査だから、異常な所得の上昇は高い所得の層に対象を変えたからと即座に分かる。それはサンプリングによって巨大な誤差が入ったことを意味し、同じデーターによる所得格差も誤差が多く含まれていると考えるのが普通だ。
 これだけで分かるいい加減な調査結果だ。

 この調査は「所得再分配調査」というもので3年に一回行われている。調査対象はこうなっている。
抽出方法
 国民生活基礎調査の準備調査により設定された単位区から無作為に抽出した500単位区内のすべての世帯及び世帯員を客体としている。こちら
 これを調べるには国民生活基礎調査を調べていく必要があり、パスしたい。ちなみに国民生活基礎調査にも所得の推移があり、こちらは2%程度の差しかない。

 さて所得再分配調査のサンプル数はこうなっている。
9 調査票の回収状況
対象客体数(A) 回収客体数 集計客体数(B) (B/A)
8,645世帯 6,662世帯 4,415世帯 51.1%

 また平成26年分はこうだ。
9 調査票の回収状況
対象客体数(A) 回収客体数 集計客体数(B) (B/A)
8,904世帯 6,998世帯 4,826世帯 54.2%
 年度ごとの差は大きくないが、集計客体数が何とも理解できない。ほかの統計では(集計不能のものを除いた数)と注があるものもある。回収率の低さとともに恣意的なデーターの選別をしているのではないかとの疑問は払拭出来ない。

 一般的にも年金により所得再配分を図っていると言うけれど、そうなのだろうか?記事には
厚生労働省は、「おととしの時点では、雇用の改善などで所得の底上げが図られ、格差拡大に一定の歯止めがかかった。年金など所得再分配の機能に効果があることが、改めて確認できた」と話しています。
 ここの計算では年金受給者の収入から」年金を除きベースとして、年金を受給することにより再分配を図っているという。それがジニ係数で0.55から0.37に改善するという。
 だが現在の年金受給者は大きな金額を国に納めそれを回収しているだけだと思っている。若い労働者の金を吸い上げて年金を払っているように言うのは気に入らない。納めた年金を返してからものを言えと思う。

 この統計でサンプリングした対象がどんな集団なのかさっぱり分からない。国民の実態を反映しているとは到底思えない。このままのやり方なら、単なる税金の無駄であるし、出た結果を都合よく誰かが利用しているだけの有害無益の代物だ。

 政府の統計業務は一から再検討がいるだろう。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント