山本太郎を批判した毎日論説委員

 毎日新聞の定期的論説 水説 論説委員の福本容子氏が書いている。福本容子氏はテレビでもコメンテーターとして出演していて、まっとうなコメンテーターだと思っていた。しかし・・・

 今日の論説は太郎さんのケーキ=福本容子だ。そのケーキは甘く見えるだけなんて記事のようだ。
太郎さんは、財源はある、と胸を張る。お金持ちやもうかっている大企業からもっと税金を取れば、総額29兆円を確保できるそうで、「いけるじゃないですか!」と街頭演説で叫んでいた。

 本当に、いける?
 政治家の演説をファクトチェックすることはメディアとして必要なことだ。そのためにはきちんとした論証が必要なことは明らかなことだ。だがここで引用するものはきちんとした論証なのか?
まず、お金持ちからたくさん所得税を取るというけれど、日本で所得税率が20%超、という人は納税者全体の約5%しかいない。33%のアメリカ、21%のフランス、15%のイギリスとは大違いだ。

 実に、納税者の8割強が税率10%以下、約6割は最低税率の5%である。

 つまり、一握りもいない人たちへの税率を目いっぱい上げても大勢に影響はなく、所得税で消費税の相当部分を補うには、太郎さんが「みなさん」と呼びかける大衆の所得税も上げざるを得ない。
 最後の部分、一握りもない人からの所で普通頭に浮かぶのはアメリカでの1%が持つ巨大な財産のことだ。最近はそのような富裕層が税金を取れといった事が話題に上がっていた。一握りの力は巨大だと言ったのはメディアなのに変だねと思うだろう。
 しかし数字をたくさんあげられると本当のことを言っていると錯覚させる常套手段を使っているようで、信じる人も多いと思う。だが前項で書いた常識で判断するべきなのだろう。

  ではファクトチェックをしていこう。
 日本での所得税を払っている人の統計、それは申告所得税標本調査だ。この資料にそのデーターを基にした表がある。税率計算で5%を使っているのは65.1%、10%以下を使っているのは83.4%、これはあっている。さらに20%超の税率を使っているのは6.0%だ。数字が違うのは統計の年度が違うからだと思う。私が見ているのは平成27年度分だ。
 さて、これらの%を足しても100%にならない。残ったものは20%税率を使ったもので10.7%ある。つまり20%超なら6%だが20%以上なら16.7%だ。

 アメリカの税率計算はこちらにある。税率は12%の次は22%だ。20%超とはうまい区切りを考えたものだ。こんなところにネタを仕込めば、ばれるよね。

 さらに言えば、日本の税制度では控除というものがあり、それは非常に大きい影響がある。各国の制度には違いがあるから単純に比べても語れるものは少ない。

 もう一つ別の統計がある。日本の所得税負担の実態 ―高額所得者を中心に―
<財務省財務総合政策研究所「フィナンシャル・レビュー」平成26年第2号(通巻第118号)2014年3月発行>という。

 この中(p50)にtop1%の納税額が記されている。アメリカにおける値は37%だ。top5%なら59%だ。彼らに頼れば十分増税は可能ではないだろうか?
 日本での値もある。top5.5%で52%だ。納税者全体の5.5%の一握りもいない人は52%の税金を払っている有難い人たちだ。頼りたいですね。
 それと大衆の所得税は上げてはだめなんでしょうか?消費税がなくなる代わりに比較的高所得者を少し上げても良いとの議論はだめなんですか?ちなみに山本太郎に賛同した寄付金はそれの傍証ではないのでしょうか?

 ついでに言えば、所得税の現在の税率が低いと主張しているのだけれど、低ければ上げられることを意味しているので、十分増税が可能だと主張しているわけだ。これは何だろう?

もう一つ言っている。
法人税についても、しかり。国税庁の調査結果によると、企業の約6割が赤字を理由に法人税を免れている。ちゃんと払っている4割の企業への税率をどれだけ引き上げたら、消費税撤廃分の穴埋めや、公務員増加による歳出増や最低賃金の一律1500円の政府保証などに必要な財源を確保できるというのか。
 約4割の企業にも増税に耐えられる優良企業がいる。さらに色んな税制優遇によって大企業のほうが有利だと共産党は主張している。それによって赤字になった企業もたくさんあるだろう。最近、ソフトバンクが無税だったことも話題になっている。見直すのはそういった事全般だ。黒字4割だけで何を論じたというのだろうか?

 
既存の野党が、ブームのれいわと対抗するには、幻想ぶりを攻めるしかない。
 既存の野党は対抗するとは言っていない。なぜ野党の対立を煽るのだろうか?
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