労働法制とか何とか

 政府のでたらめなデーターがばれたので、この国会の目玉法案がさまよいそうだ。同一労働同一賃金とか何とかいいながら、それにも反する裁量労働制拡大と高度プロフェッショナル制度の導入は労働者を安く使い倒したいとの狙いそのものだ。
 例えばこんな物を見つけた。
Q. ここのところ話題となっている残業代ゼロ制度はいつから導入されるのでしょうか? 当社では従業員の残業時間が年々増加してきており、残業を合法的に行わせながら、残業代を削減する方法を模索しているところです。できるのであれば、すぐにでも残業代ゼロ制度を導入したいと考えています。こちらから
 これが現在の経営者の本音なのだろうか?この会社の名前は分らないが、こんな企業はブラック企業だと普通に思うでしょうね。

 首相が撤回した答弁は、裁量労働での労働時間が普通勤務の労働時間より短いデーターもあるとのことだが、二つのデーターの取り方が最大と平均的な物で違っていたとのこと。ただしデーターの取り方にも疑問山盛りであって説明が必要だが、これ以上の説明は恥そのものだから誤魔化すことでしょう。
 このデーターは民主党の質問に答えた物だと新聞にあった。恐らく民主党が認めたデーターだからと安心して使っていたのだと思う。民進党は何故分らないのかと言うけれど最初に分らなかったのは民主党の方だと逆ねじになるのは明らかだ。常識的に裁量労働の方が長くなることが多いと思うだろう。それに反するデーターが出てきたらそれを精査するのが当たり前だろうが。
 政治の質の低下、それが顕著に表れた物だと認識すべきだ。

 さて首相が撤回したのは答弁の中だから、何の質問の答えだったのか興味が湧く。少し長いけれど国会議事録から引用する。
○長妻委員 しかも、年間三十七件ですよ。これは本当に、ほとんどというか、全く取り締まれないんですよ、裁量労働制という働き方自体が。いろいろな弁護士の方ともお話ししましたけれども、こういう働き方を拡大すると、総理、確実に過労死がふえるというふうに私も思います。
 総理、私、一番気になるのが、総理大臣という安倍総理の思想、信条、哲学というのが国の政策に反映されるというのは言うまでもないことでございますけれども、総理に考えを改めていただきたいのは、例えばダボス会議でも相当熱を込めておっしゃられておられたのでございますけれども、例えばダボス会議で、岩盤規制という言葉であります。労働法制、これは岩盤規制だ、自分のドリルからは逃れられない、こんなような趣旨のお話をされておられる。
 私は、総理、労働法制は岩盤規制で、削りゃいいんだという意識は変えていただきたいと思うんです。
 これは、最終的に目指すところは私も総理も同じだと思いますよ。私たちも、労働法制というのは稼ぐ力を上げるための一つの大きな役割も果たすんだと。
 ただ、それが目的になっちゃだめですよ。労働法制は、ゆとりある働き方、今、馬車馬のように働いて単純労働で稼ぐ時代はもう日本は終わりました。当たり前です。ゆとりのある働き方で高付加価値を生み出すような生産性の高い働き方をするための労働法制は緩めない。緩めてばかりいたら、今、非正規雇用が四割を超えるということになった。私は自民党の大きな責任だと思いますよ。
 こういうのも自覚をしていただかないと、間違った総理の労働法制観で進められると、ゆとりがあって、そして職業訓練も十分に受けられて、そういうリカレント教育も受けられて、私たちはインターバル規制も入れろと言っておりますし、退社してから出社するまで最低十一時間あける、ヨーロッパでは常識ですし、契約社員もヨーロッパでは原則禁止です、解雇の予約に当たるということで。入り口規制もすべきだと思いますから。
 そういう意味では、最終的に高付加価値を生むゆとりのある働き方をするために労働法制を、規制を強めるところは強めることで、結果として稼ぐ力、労働生産性が上がると私は強く感じております。非正規雇用が四割以上になって労働生産性が下がる、これも要因になったというのは内閣府が認めています。
 ぜひ、総理、岩盤規制、ドリルで穴をあけるというこの考え方はぜひ改めていただきたいと思うんですが、いかがですか。
 労働法制の哲学論争を仕掛けた物だ。その主張はここに集約されるだろう。
ゆとりのある働き方で高付加価値を生み出すような生産性の高い働き方
この本質的な質問に安倍首相は例の労働時間比較とありきたりの法案説明を繰り返したわけだ。長妻氏の間違いは、相手のレベルを考えないで論争を仕掛けたことだ。分っているはずなのだが。

なお首相の発言を引用する気にはならないので平成30年1月29日の衆議院予算委員会にあるから、読む元気のある人は試して下さい。

 今までの酷い法案を、国民は実質被害がないと思って看過してきたと思う。だが労働法制は国民生活に直結した問題だ。そう思って真剣に対峙して欲しいと思う。最初の質問にあるように、残業なしにこき使いたい法案を提案する者は国民の味方なのだろうか?

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