反知性の時代

トランプ新大統領は選挙の際の過激発言をそのまま実行するような大統領令をだし続けている。大統領令は予算の裏付けがなければ実施出来ないし、法律に抵触すれば議会の承認待ちになる。だからすべての大統領令は有効かどうか分らない。

 壁を作ると言う大統領令は、壁を作る予算がなければ出来ない。大統領が何にでも使える予備費を持っていれば出来るが、就任直後の大統領にそんな便利な予算があるとは思えないのだが。
 そしてそれをあとでメキシコに払わせるなんてのはおおよそ実現性のない話だ。もしそれを政治的圧力の元メキシコ政府に強要出来たとしても、メキシコの国民感情は最悪となることだろう。
 そもそも、アメリカへの密入国者を取り締まるのはアメリカの仕事であって、メキシコの義務ではない。密入国者はメキシコ国民だけではないのである。

 TPPから離脱する権利をアメリカは持っている。まだ批准前の条約から撤退することも当然可能だ。だがTPPはアメリカ抜きで始まったものであり、そこへ無理矢理参加して、嫌がっていた日本も巻き込んで強引に合意に持ち込んだものだ。その当事者アメリカは自国抜きのTPPが成立しないように条件を作ったから、ここでアメリカが抜ければすべて終わりになる。
 そんな経緯は他の国にとっては大迷惑な話だ。ずっと昔の国際連盟と同じだ。最後ではしごを外す、こんな失礼が許されるのか?
 政権が変わったからを理由にするのだが、一言ぐらい、迷惑を掛けたと言って欲しいものだ。

 トランプは関税などにより自国産業の保護を主張しているが、これが世界的に穏健に実施出来るならば、それで良いと思う。だが、これを実施するには綿密な作戦が必要だ。単に思いつきで進めても、強引に進めてもうまくいかない。反知性では勢いがあってもつぶれるだけだろう。

 トランプは過激すぎる発言を連発する。その存在が反知性だ。そこに少しの真実があろうとも、反知性のシンボルだろう。

 最近日本のマスコミはやたらとトランプがおかしいとか、反対運動が多いなど、反トランプと思わせる報道が多い。恐らくそれに対して日本は素晴らしいと言いたいのだろうが、そんなことはない。

 国会での発言を見れば、それは反知性の集まりだ。質問に答えている物は与党同士のやらせ質問しかない。論戦とすべき野党質問に対しては、答えないか論点外しばかりだ。こちらのほうが遙かに反知性と言うべきものだ。
 そしてそれはトランプ出現より以前から議事録に載っているものだ。

 世界に反知性が蔓延している。世界のマスコミも発言などを取捨選択してそれを強調もしている。世界の一般の人々はこの反知性に満足しているのだろうか?生活が良ければ、戦争がなければ、こう言った願いのほうが切実だろうとは思うが、反知性は恐ろしい未来に繋がるものだと、思う。

この記事へのコメント

2017年01月27日 15:19
トランプは公約を守っているだけ。
議会などに反対されれば、議会の責任にできる。
そういった行動。
巻き添えは仕方がない。
アメリカは昔から、そういう国。
知ってるでしょ。
2017年01月28日 01:52
一般人 さん
アメリカが勝手な国であること、アメリカファーストのくにであることは変わりません。ただ、知性だけはあった。
 例えば、イラク侵略は間違いだったと。イギリスはそれにならったが日本はならわなかった。日本が反知性では先進国です。
 そんな意味ではないでしょうか。

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