首相の所信表明演説に欠けているもの

 長々と演説をした所信表明演説だが、欠けているものがある。

 それは結果の保障だ。このような結果、成果をもたらす自信があるとの表明だ。そう、この結果を産む。だからこの政策を支持してくれと、そう言うのが所信表明ではないのだろうか?
 所得を倍にする、だから働いてくれと。
 社会福祉を万全にする、だから消費税を払ってくれと。

 今の言い方はこんな風だ。
 何かを良くするためにこんな政策を行う。
 何かを良くすることを目指して、この政策を行う。
       頑張っているだけで、結果が出るとは一言も言わない。それは無責任というものではないのだろうか。

 今までアベノミクスとか何とか言ってきたが、その結果は出ていない。頑張ってきただけだから嘘はついていないなんて言ったりして。それを今も続けているわけだ。

 そんな言い方は許せないのだが、全く触れないものも理解出来ない。

 その一つがTPPだ。公約を破ってまで進めてきたTPP交渉だ。この国会で仕上げの批准を行いたいと別の場所で言うけれど、TPPを批准してどんな成果が出るのだろうか?それについてどこかで語っているだろうか?所信表明演説では農産物を輸出する話しかない。それがTPPを進める理由なのか?
 そうではなく、主に工業製品の輸出を拡大して国益に資する事が成果のはずなのだが、この効果について全く自信がないのだろう。本音はオバマ政権に催促されているから批准するだけのことだろうと思うが、何も言わないことで済むはずもない。

 もう一つが安全保障法案だ。昨年審議未了の段階で採決をし、施行もしたけれど、実際の運用を全くしていない法案だ。どうするつもりなのか所信を表明するべきではないのか。
 その内容を改めて真剣に考えてみたら、大変な事を決めてしまったことに気がついてきたのだろうか?強行したのだからそれを進めるのが普通なのだが、実は出来ない事に気がついたのではないのだろうか?
 何も言わずに済ますことは、不誠実ではないのだろうか?

 実に出来の悪い所信表明演説だと野党も言っていたが、その通りだと思う。消去法で今の政府しかないと国民は思っているかも知れないが、こんな政府なら無い方が良いと考えないだろうか?

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