海水注入中断指示の謎

 一時期話題になった海水注入中断指示。比較的事情が分かっている事象だがまだ謎も多い。
◆海水注入中断指示

 ◇「私の意向と全く違う」

 「東電から官邸に派遣された人が自分の判断で言ったことについて、官邸の意向、まして私の意向とは全く違うので、きちんと区別して検証してほしい」

 菅氏は昨年3月12日夜の福島第1原発1号機への海水注入をめぐる現場への「中断」指示について、東電側が「官邸の意向」と主張していることに強く反論した。
当時、第1原発の吉田昌郎所長に伝えられた中断指示は東電の武黒一郎フェローの判断だったとし、注水継続の判断を含めて「私が分かったのはずっと後だ」と述べた。海江田氏も「白熱した議論をしている場所から武黒フェローが抜け出て本店に電話した。東電側の事情だ」と述べ、官邸側の認識は一致している。

 一方、東電の勝俣恒久会長は14日の国会事故調での聴取で菅氏の意向だったとの認識を示し、主張は真っ向から対立している。

 東電が海水注入の開始を原子力安全・保安院に報告したとされる点について、菅氏は東電の説明が二転三転したことに不信感を示し、「武黒フェローが認識したなら、私に直接なり、経産相なりに伝えるのが当然だった」と批判した。

 菅氏が海水注入によって再臨界が起きることを懸念したため遅れたとされた点に関しては「淡水がなくなった場合、海水注入が必要という点で関係者は一致していた」とした。12日午後6時からの会議で、海水注入の準備に「1時間半から2時間かかる」との説明があり、当初起きないとされた1号機の水素爆発が起きた直後だったため、「いくつかの事象について、時間があるなら聞いておいた方がいいという認識で議題になった」と述べ、再臨界が起きる一般的な可能性について議論していたと主張した。毎日
 過去に聞いたことも含めて読み取れる内容から整理しておこう。

 海水注入は一致した意見だった。ただ海水注入には1時間半から2時間かかると官邸の会議では報告されていた。会議ではその時間を使って海水注入時の再臨海の可能性について議論されていた。東電の武黒一郎フェローはその議論を聞き東電に連絡した。東電は注入中止指示ととった。そして現場に中止指示をした。
 
 東電が海水注入の開始を原子力安全・保安院に報告したとされているが、官邸の会議には到達していなかった。

 現場での海水注入はすでに実施されており、東電本店の中止指示にも関わらず中止されなかった。海水注入が処置として正しかったとすれば、連絡や判断による状況の悪化はなかったことになる。

 時間を割いて報道されているけれど、謎を解明することにおいて何も進歩していない。謎を解明したくないのか、解明することに反対している人たちがいるのか?

解明するべき謎
1.東電の海水注入開始報告がどこで止まったのか。それは何故なのか。
2.東電本店は海水注入開始を知っていたのか?
3.東電の武黒一郎フェローは海水注入開始を知っていたのか?もし知っていたのなら、会議で発言しなかったのだろうか?
4.会議では海水注入するべきかの議論のはずだが、それを海水注入中止に置き換えたのはだれか?
 官邸の会議?武黒一郎フェロー?東電本店?
5,官邸の会議では議論していたはずなのだが、何をもって官邸の指示だとしたのか。そしてそれは誰なのか?

 東電側が官邸の意向、官邸側が東電の事情と対立すると言うが、東電会長と菅首相が二人で話をしていて対立したなら検証の方法はないかも知れない。だが伝言ゲームに近い状況であったのなら証人は山ほどいるわけだ。それを検証するのが検証委員会の仕事だ。
 検証委員会はそれをしているかも知れないが、報道ではその人たちの様子を報道しない。例えば武黒一郎フェローの話を聞けばどうなるのだろうか?

 政府主導で作られた調査会を気に入らないと言って、ねじれ国会の力を見せつけて、自民党などの原子力の責任者が作った調査会だ。ある意味答えは分かっている。そして同じ方向で報道するマスコミ。これが強力だ。

 政府事故調査の報告書が7月に出るそうな。これが出る前に印象を強くしたいと日程を早めた国会の事故調そして民間の事故調。同じようなものだろう。

 政府事故調の報告は大部となるだろう。マスコミはこれを闇に葬ろうとすることだろう。大量に資料であるが故に紹介されにくいだろうが、これを埋もれさせては日本の値打ちも埋もれていくと思う。

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