これからの政治のイメージ

 菅直人の表情が緩んできたそうだ。どうやら本当に辞める気になったらしいと観測されている。この時点で私の見方を整理しておこうと思う。

 私の基本は中道左派ぐらいかなと思っている。しかし、その幅はふらついていると思うほど広い所もある。例えば共産党の主義についても理解と賛同を示すこともあるし、いわゆる「日本」を大事にする立場に共感を示したりもする。
 だが決して賛同しないのは、国民の生活をないがしろにする勢力の考え方だ。企業や金持ちを重視し、国民の生活をないがしろにする政策には決して賛成しない。その代表は小泉政治である。過去の自民党の政治にも賛同はしなかったがある程度の理解を示してきた。それと全く異質な政治だったのが小泉政治、新自由主義である。

 民主党の前に社会市民連合や社会民主連合があった。wikiここに菅直人もいたし、私の基本とも近いと思う。
 そしてこれが鳩山由紀夫の政党と一緒になり、さらに小沢一郎の人達と一緒になり、民主党が出来る歴史だ。wiki

 民主党は政権担当能力がなくなかなか支持が得られなかった。その原因は安倍晋三もびっくりの右派もいれば、元社会党もいるといった幅の広さ、広すぎる幅と言った方がよい事にある。それが何とかまとまると思わせる小沢の豪腕のおかげで政権交代が出来たと考えるのは変だろうか?

 例えば小沢がやった子ども手当などのバラマキ路線、国民はそれが良いと思ったわけではなく、それを強引に書いた小沢の豪腕を信じたのだろうと思う。
 だが小沢はたかが検察の脅迫で代表を降り、代わりの鳩山に大いに期待し、仕分け作業も好意的に受け止めた。

 だが、仕分けに対する反撃をマスコミがやっても(2位じゃ駄目ですかなど)反撃もしない、閣僚の一部がアメリカの犬に成り下がっても対応もしない。
 次官会議の廃止とか、官僚の記者発表の廃止をやるのは良いが、反撃をする官僚を放置したらやられるだろう。
 又政治主導として陳情は小沢へ持ってこいにはさすがにあきれた。これでは自民党政治と同じではないか?前原国交大臣とのさや当ても見苦しかった。
 やはり極めつけは普天間移設における鳩山の「学習効果」だろう。

 これだけ続けば、普通の人はあきれかえるだろう。その結果が参議院選の惨敗だ。一月前に引き継いだ管首相に何が出来たであろうか?

 殆どの閣僚を引き継いだ管内閣だが、閣僚を代えなかったのではなく、代えられなかったと考えるところだろう。代えられなかったのは、民主党内のまとまりのなさそして官僚との関係だ。
 官僚が手名付けてきた大臣たちを代えれば官僚の反乱が大きくなるだろう。だから代えられない。そう考えるところだろう。
 はじめから妥協でしかない内閣、それが管内閣だ。

 アメリカとの関係が非常に大きいが、共同声明を破棄するだけのまとまりを持たないから、踏襲するしかない。TPPもアメリカの要求だ。法人税の軽減も圧力が大きい。赤字減少のための増税も圧力が大きい。
 こう言った妥協の結果生まれた政策が、従来の民主党支持者を落胆させ、市民活動の支持者も落胆させたことだろう。それでも、国会議員の中にも管支持はあったし、国民にも管支持はあった。
 永田町の一部とマスコミの全部が菅降ろしに走ったわけだが、これほど国民の意思を無視した政変劇はかつて無かったと思う。

 菅直人の本領はすでに発揮されている。
 薬害肝炎訴訟、諫早湾堤防訴訟、初期の原発対応、TPP先送り、法人税減税先送り、浜岡原発停止など、他の政権でやっただろうか?マスコミのネガティブキャンペーンで意識している人は少ないだろうが。

 最も恥ずべき存在はマスコミだ。マスコミは日本の政治をここまで左右して何を感じているのだろうか?
 今一部は菅を代えて何が変わるのかと、今さらおかしいことを言い出す。責任感も何もないマスコミ、これが実は最大の問題だと私は思う。

 同時に最大野党であり政権に最も近い自民党のレベルの低下である。いや、実は低いレベルは変わらないのだがそう見えなかっただけなのかも知れない。
 そこに見えるのは自民党のための政治であり、国民の陰すら見えない考え方だろう。

 官僚は利権にまみれていると言うが、もっと深刻なのがその実力低下だ。麻生時代の景気対策の項目のくだらなさ、あのときに気づいた。仕分け作業の答弁の不十分さ。震災対策をまるで出来ない状況。
 実力のない奴ほど、徒党を組んで意地悪をすることがうまい。今の官僚はまさにこれだ。

 財界人は戦後日本が食えない時に、頑張ってきたと思う。土光氏のめざしを報道していたと思う。松下幸之助の社員の首は切るなもやっていたと思う。企業人は頑張ってきたし、国民も支持してきたと思う。だが今の財界人は企業のことだけを考えている。国民が飢え死にしようがお構いなしではないのか?


 このような状況の中、唯一まともな考えを持つと思える菅直人が本当に中枢からいなくなるとすれば今後の政治はどうなるのだろうか?
 小沢待望論はみんなが言っているが、小沢には政策は出来ない。小沢はそんな人間ではないのだ。絶対に自分が正面には出ない人間だ。年齢的にも、既往症的にも絶対にしない。必ず裏からチクチクやるものだ。
 その傀儡になる人物は今のところ見当たらない。

 衆議院選までは訳の分からない政権が出来て、グジグジとやっていくことだろう。というか、おかしな事をするより何もしない方が日本のためだと思う。
 例え衆議院選挙を早くやって、自民党政権が出来ようとも、良いことは何もない。法律が通ってしまうだけ危険なことだ。民主党のごたごたの方がましなことになるだろう。

 これからの政治イメージはさらなる混乱だ。それでも「改革」政治よりはましだと思う。
 

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この記事へのコメント

カタカナサヨク
2011年08月18日 14:19
飯様のお考えがよくわかりましたし、共感致します。
飯様が列挙くださった通り、マスゴミが黙殺したにもかかわらず、政権交代の果実は、確実にありました。
今回の菅首相退陣&「やらせ」大連立劇について、国民新党の亀井代表が、わかりやすい解説をなさっていました。政界の黄門様とは同代表のような方を言うのでしょう(政権与党内で自称している東北出身の某長老代議士は、みっともない限りです)。この問題について、亀井代表と新党田中康夫代表が並んで記者会見をしている映像が、ニュースで流れました。その場面で亀井代表のコメントが紹介されましたが、私は田中代表の見解もぜひ知りたいし、報道してほしいと思います。
ところで、原発が推進派の無理ごり押しによって、北海道で、既成事実として営業運転を再開しました。原発問題を機に、官僚と事項遼東の暴力翼賛体質が、露骨に表れることでしょう。一部を別にして、ほとんどのマスゴミは信用できない。そんな中、8月15日に放送された某国営放送のスペシャル番組(「戦線拡大の悲劇」)は、今現在進行中の政変・政局劇のことかを見まごうばかりの現実感があって、空恐ろしくなりました。
2011年08月18日 23:04
カタカナサヨク さん 共感有り難うございます。
亀井田中の発言は興味深いですね。何故マスコミが封殺しないのか、これも分からないですね。
あの時代のマスコミ、戦後大いに反省したはずなのに、この現実感は恐ろしい限りですね。

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