福田首相は何を提案したのだろうか?
福田首相が道路特定財源の法案について新提案をすると事前にアナウンスがされていたそうで、テレビでも即時に放映された。しっかりと聞いていなかったので何を提案したのだろうと不思議に思っていた。
その全文が早速インターネットで見られる。
道路特定財源:福田首相会見 詳報その1、その2、その3
その2とその3は質疑応答だ。
その文章を読めばこの記者会見で首相が語った内容が提案なのか、意思決定の表明なのか、方針なのか、抱負なのか、分からなくなる。一つづつ文章を見て行きたい。
読売は「道路予算の不適切な支出について陳謝したうえで」と書くが、首相の文章はこうだ。
少し長くなるが次の部分が「改革」といわれる部分。
各項目ごとに見解を加えたい。
(1)支出の無駄を排することは当然のことで大臣も国会で答弁している。改めて言っても改革の重点にはならない。天下りについても、「不透明な天下りは排除します」というが、理屈のつく天下りはいいということなのだろう。
(2)平成21年度から一般財源化できるのなら、20年度半ばからでも出来るはずだ。逆の言い方をすれば平成20年度に出来ないものが21年度に出来るのだろうか?これは首相の決意とか抱負とかやるつもりの類だろう。
しかも一般財源化しても道路に使える事は明らかで、予算編成で必要な道路予算だといえばすむ事だ。「などさまざまな政策にも使えるようにします。」のニュアンスからはメインが道路予算であると思えてくる。
現在の法案でも道路に使った余りの部分は転用できる。実質は変わらないように出来ると私は見る。
(3)税率のあり方を今秋検討するのは今までも言っている事。
(4)道路計画を5年にし、見直すが、あれだけ指摘されればそういわざるを得ないだろう。これを「改革」といえるのか?
メインの「提案」はこれだけだ。本当の「提案」は朝日の書く
地方財政や国民生活の混乱を回避するため、08年度歳入法案の年度内成立
の筈なのだが、記者会見全体から察するとこうなるのだろう。
そのあと「与野党政策協議会の設置を提案」する。そこでの議題は
所詮協議会は協議会、聞くだけは聞いてやるよと言う事なのでしょう。
これは提案なのか?決してそうではない。空約束だけを並べて法案をそのまま通せと言っているのに過ぎない。その後の協議の中でも野党の主張を取り入れるとは一言も言っていない。
首相はこうも言っている。
またこんな事も言う。
この提案なるものは法案の修正に踏み込んでいない。そして「改革」と称した決意のようなものを述べたに過ぎない。確かに今まで表明しなかったものもあるが、さりとてそれが実現する保証は何も無い。
それにも拘らず、法案に賛成せよと言うものであり、未だに政治の状況を理解していないと言わざるを得ない。
民主党の見解はまだ出ていないが、いっそう態度を硬化させて、法案を可決しないと言うだろう。それが流れだし、私もそういう気分だ。
だが、前回書いた通り、それで良いのか。民主党はこう言うべきだ。
こんな「提案」をする与党との協議をしても意味が無い、民主党が反対を続けても与党は2/3採決をするだろうから国民生活を重視する立場から法案を容認する。民主党はその主張をまったく変えていない。政権を奪取しその主張を実現したい。国民の応援を頼む。
このわけの分からない「提案」なるものをみて改めて思う。
その全文が早速インターネットで見られる。
道路特定財源:福田首相会見 詳報その1、その2、その3
その2とその3は質疑応答だ。
その文章を読めばこの記者会見で首相が語った内容が提案なのか、意思決定の表明なのか、方針なのか、抱負なのか、分からなくなる。一つづつ文章を見て行きたい。
本来であれば与野党間の政策協議の場で提示すべき内容でありますが、時間も切迫して参りましたので、こうした形で発表することとなりました。野党への提案であると言っているような気もする。しかし、その内容は「改革案」であり、提出した法案の修正ではない。
この提案に当たりまして、見直すべきところは見直すと決意いたしました。改革案について野党のみなさん、そして国民のみなさんに説明をさせていただきたいと考えております。
読売は「道路予算の不適切な支出について陳謝したうえで」と書くが、首相の文章はこうだ。
第一に道路予算については、娯楽用品を買ったり公益法人の職員旅行に使われるなど不適切な使われ方が次々に明るみに出ました。こういう使われ方をされたら「税金なんて払いたくない」と国民のみなさんが感じられることはまったくその通り。このように国民の信頼を失墜させたことに怒りを感じます。行政の長として抜本的な改革をすることとしました。国民の信頼を失墜させたのは官僚であって首相ではないと言っていると思う。これが陳謝になるのだろうか?
少し長くなるが次の部分が「改革」といわれる部分。
(1)道路予算に大きく依存している公益法人について、廃止・民営化を進め、契約のあり方について競争政策を取り入れて見直しします。あわせて不透明な天下りは排除します。また娯楽用品を買うなどといった不適切な支出を根絶し、無駄を排除します。ここでは何故か、「国民のみなさんにお約束」となっている。野党への提案ではなかったのか?
(2)道路以外にも政府はやるべきことはたくさんあるのに、なぜ道路にしか使えないのかという疑問もたくさんいただきました。ガソリン税などの収入を道路整備にしか使えないとしている道路特定財源制度については今年の税制抜本改革時に廃止し、(平成)21年度から一般財源制度として活用します。その際、地方財政に悪影響を及ぼさないような措置を講じます。そしてCO2を排出しない新エネルギー開発など、地球温暖化対策、救急医療体制の整備、少子化対策などさまざまな政策にも使えるようにします。
(3)一般財源化に伴い、暫定税率を含めたガソリンなどへの税率のあり方なども今後検討します。その際、ガソリンなどに課税することでCO2の排出を抑制して地球温暖化対策に取り組んでいる国際的な動向や地方における道路整備の必要性、国・地方の厳しい道路整備の現状を踏まえて検討します。
(4)10年間で59兆円が必要だとしている道路整備計画についてもこれまでの国会審議などを通じて見直しの余地があると痛感しました。まず10年は長すぎるという指摘もありました。今後最新のデータを用いながら、5年間に短縮した上で新たな計画を策定することといたします。そのうえで、厳格かつ客観的な評価と十分な吟味を行い、本当に必要だと判断される道路だけを着実に整備します。
以上の4点について、改革を着実に実行することを国民のみなさんにお約束いたします。
各項目ごとに見解を加えたい。
(1)支出の無駄を排することは当然のことで大臣も国会で答弁している。改めて言っても改革の重点にはならない。天下りについても、「不透明な天下りは排除します」というが、理屈のつく天下りはいいということなのだろう。
(2)平成21年度から一般財源化できるのなら、20年度半ばからでも出来るはずだ。逆の言い方をすれば平成20年度に出来ないものが21年度に出来るのだろうか?これは首相の決意とか抱負とかやるつもりの類だろう。
しかも一般財源化しても道路に使える事は明らかで、予算編成で必要な道路予算だといえばすむ事だ。「などさまざまな政策にも使えるようにします。」のニュアンスからはメインが道路予算であると思えてくる。
現在の法案でも道路に使った余りの部分は転用できる。実質は変わらないように出来ると私は見る。
(3)税率のあり方を今秋検討するのは今までも言っている事。
(4)道路計画を5年にし、見直すが、あれだけ指摘されればそういわざるを得ないだろう。これを「改革」といえるのか?
メインの「提案」はこれだけだ。本当の「提案」は朝日の書く
地方財政や国民生活の混乱を回避するため、08年度歳入法案の年度内成立
の筈なのだが、記者会見全体から察するとこうなるのだろう。
そのあと「与野党政策協議会の設置を提案」する。そこでの議題は
(1)一般財源化したガソリン税などをどのような政策に使うべきか。その場合、税率はどれくらいが適当か。に限られている。首相は質疑応答でこのように言っている。
(2)新しい道路整備計画の中身、これらについて野党の皆さんと協議し、決定して参りたいと考えます。
年金の公的な部分を増やすという部分がありました。その財源調達をどうするかを含めて議論する問題だと思います。その中で、暫定税率を維持する方が、今の国際的な石油不足、環境問題ということ観点から考えると、必要なことではないかと私は思います。しかし、このことについても、税制抜本改革自身、大いに議論して欲しい。そういう時にも、野党にも意見を言っていただきたい、というのが我々の率直な思いであります。「税制抜本改革」は与党でやる、野党の意見も聞くだけは聞くよと言っているような。
所詮協議会は協議会、聞くだけは聞いてやるよと言う事なのでしょう。
これは提案なのか?決してそうではない。空約束だけを並べて法案をそのまま通せと言っているのに過ぎない。その後の協議の中でも野党の主張を取り入れるとは一言も言っていない。
首相はこうも言っている。
それは暫定税率を維持する、ということを野党のみなさんにもご理解をいただかなければならない。また、ご理解をしていただきたい。そのため野党のみなさんと話し合いをしていきたいと考えております。こういうのを何時から「話し合い」と言うようになったのだろう。
またこんな事も言う。
ある党は「地方には不足しないようにする」と言っておられるようですが、それはどこからお金が出てくるのか。中央から出ていくということがあれば、そのお金をどこから調達するのか、といった当然の問題が出てくる。その問題に対しての説明をいただいていないので、正直分かりません。これは民主党に喧嘩を売っているのであって、決して話し合い路線ではない。火に油を注ぐとはこの事だろう。
そういうことが本当に現実的に可能なのかどうかを考えますと、暫定税率を20年度から廃止するという議論は、現実無視の議論だと思っています。
この提案なるものは法案の修正に踏み込んでいない。そして「改革」と称した決意のようなものを述べたに過ぎない。確かに今まで表明しなかったものもあるが、さりとてそれが実現する保証は何も無い。
それにも拘らず、法案に賛成せよと言うものであり、未だに政治の状況を理解していないと言わざるを得ない。
民主党の見解はまだ出ていないが、いっそう態度を硬化させて、法案を可決しないと言うだろう。それが流れだし、私もそういう気分だ。
だが、前回書いた通り、それで良いのか。民主党はこう言うべきだ。
こんな「提案」をする与党との協議をしても意味が無い、民主党が反対を続けても与党は2/3採決をするだろうから国民生活を重視する立場から法案を容認する。民主党はその主張をまったく変えていない。政権を奪取しその主張を実現したい。国民の応援を頼む。
このわけの分からない「提案」なるものをみて改めて思う。
この記事へのコメント
福田さんの会見内容への分析、的を得ていると思います。
民主は4月に入って「2/3議決で法案を通すのは本当の民意か?民意を問うべきだ」と解散要求を行うかもしれません。
ガソリンを安く買えることになった国民がその権利を剥奪する自民党を許すかどうかが問われると思います。2/3採決を自民党はできないと思います。
なのでしょうが、あくまで与党の枠を踏み
出してはいませんし、民主党に対する
回答にもなっていないと思います。
やはり、いったん廃止して、
必要があれば新たな法案を提出して
新法を作るべきではないかと考えます。
今の自民党なら2/3をやるんではないですか?そんな気がします。
ロケットの夏 さん
与党の枠、捩れ国会以前の与党の枠を出てないですね。ここまで現状認識ができていなかったと驚くばかりです。