内需拡大は何のためか

 平成版前川レポートの記事が出ている。
前川リポート:“平成版”作成着手 成否握る政治決断 経財相主導、官邸と距離
毎日新聞 2008年2月27日 東京朝刊

 景気が回復したと言われているが、一般の国民の景気はまったく回復していない。内需拡大を図り、一般国民への配分を考えるいい方向だとは思うが、どうもその発想は違うみたい。

 「構造変化と日本経済」専門調査会の設置について 平成 20年2月 15日内閣府にこの調査会の趣旨がある。そこにこんな課題がある。
-企業と家計の間で好循環が形成され、内需の厚みを増す成果配分
-ダイナミックに成長しつつ格差のひずみが小さい経済構造のあり方
 経済成長と家計の充実が等分に出ている。バランスをとっているのかなとも思えるが・・・

 同じときに出された検討事項(案)ではもう少し詳しく書いてある。
B 成果配分と経済構造
6年間の景気回復における家計への波及の遅れにより、消費が強さを欠き、外需依存が続いている。企業と家計の間で好循環が形成され、内需の厚みを増す成果配分はどのようなものか。
4 厳しいグローバル競争の下で、持続的な成長を生み出すような資本と労働の成果配分とはどのようなものか。
5 ダイナミックに成長しつつ雇用形態等による格差のひずみを小さくするには、人材育成に加え、「経済構造」をどのように改革すればよいか。
6 家計が持つ多額の資産は効率的に運用されておらず、結果として財産所得を通じた成果配分も得られていない。金融市場のあり方を含め、資産が活用され、成長につながるための「経済構造」はどのようなものか。
 経済成長のための内需拡大、成果配分の見直し、格差のひずみ縮小である事は明確に伝わってくる。

 経済財政政策担当大臣大田弘子氏は経済学者だそうだが、経済学は何のためにあるのだろうか?そして経済の成長とか、発展とかは何のためにあるのだろうか?
 経済の成長そのものが目的であったり、それによる企業の利益拡大が目的であったり、金融市場の活発化により金融企業の利益が拡大する事が目的あったりしているみたい。

 大臣は国民の利益に奉仕すべき存在だ。経済だけを発展させる事は大臣の任務ではない。
 同様に経済学も国民を豊かにするために存在するべきだ。

 自民党は国民政党と言っていたと思うが、設立以来国民の一部のための政党であり続けている。その伝統を守っているとすれば至当なのだろうが、実に露骨な表現をしていると思う。

 内需拡大を現政権が語っても信用できるはずもない。家計にちょっぴり分配し、それ以上に消費を煽るだろう。さらになけなしの貯金をリスクの高い投資に誘導し、損失を与えるだろう。それが成功すれば、国民はさらに貧しくなり経済は発展する事だろう。

 自民党は、真の国民政党に席を譲るべきだろう。

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