エネルギー税導入の提案

 新しく防衛大臣になった小池百合子の略歴を読んでいたら、環境税の導入に熱心だったとあった。いくつか調べてみると、炭素税とも言うらしい。またヨーロッパではすでに導入されている事も知った。

環境省の総合環境政策にある環境税Q&A  は国民に良く分かるように書いているつもりのものだ。概要は分かるが、問題点、論点は分からないものだ。批判的に読む必要あり。

環境省の報道発表資料 平成13年8月8日「地球温暖化防止のための税の論点」の公表についてこれはQ&Aの元ネタだが、肝心な事が書いてない独善的なものだ。
 しかし、国民に対するアンケートは有益である。(後述)

松尾 眞氏の講義から■ 環境税これは分かりやすい。問題点、論点から解決策の一部まである。

「環境・持続社会」研究センターの環境税とはの主張も分かりやすい。これなら解決策かなと思わせる。


 政府の案は少ない環境税だ。全部で1兆円に満たない額であり、石油などに負のインセンティブをかけて消費量を減らし、京都議定書の目標を達成するものだ。環境税の新設により増えた税収は環境対策に回す事にしている。
 要するに増税だ。Q&Aでは一家庭あたり年2100円とわずかである事を強調している。しかし、これは家庭で直接使う石油と電力であって、石油や電力の価格上昇による物価上昇は含まれていない。
 環境対策といっても投入される先は企業だ。企業の省エネ設備投資とか、省エネ技術開発とかだ。要するに国民には増税、その税収は企業へと言う図式だ。
 アンケートの結果(環境省の報道発表資料)
[1] 温暖化対策税導入に対する考え方
 :導入賛成派(「賛成」+「どちらかというと賛成」)55.5%に対し、導入反対派(「反対」+「どちらかというと反対」)は38.5%。反対の理由は「税収の使途が不明」、「家計の負担が重くなる」など。

[2] 税収の使途
 :温暖化対策税の望ましい税収の使途は、導入賛成派の66.6%が「環境保全対策予算として活用」することを希望。導入反対派のうち43.3%が「他の税(所得税、消費税、燃料にかかる税等)を減税し、その補填財源として活用」するならば税導入に賛成。
 これにも増税に反対である事が現れている。環境を名目にした増税である事は明白であり、選挙を気にする政権はこの税を提案しないだろう。

 また企業も反対をしているようだ。
企業にアンケートをとったところ、もう過半数をこえる企業が積極的ではないにしても、環境税の導入は必要という意見に傾いてきています。しかし、おおもとの経団連は依然として環境税の導入は好ましくない、企業の自主努力にまかしてくれというふうに言っています。(松尾 眞氏の講義)
 こんな議論もあります。
「日本の企業が環境税を導入していない国に移転し、それらの国での生産活動を行い、世界全体で二酸化炭素が増えるといった、炭素リーケージが起こりませんか。」(環境税Q&A )
 エネルギー多消費産業には税優遇するなどの対策が書かれていますが、それは効果を減らすものだが、現状ではやむをえないと判断しているみたい。

 日本の環境税は増税であって国民の支持を得られない。産業界も税金で産業の秩序を崩して欲しくないとの意向があり反対。石油類にはすでに税金がかかっており、それとの整合性も解決していない。
 その理由とセットかもしれないが税金の規模が小さく、本当に炭素排出量が減るのかも分からない。
 上記の理由でその形では導入するべきでは無いと考えます。


 さて、私が提案するエネルギー税です。

1.炭素税では原子力や水力が対象外になります。原子力は放射線汚染物質が溜まり続ける環境汚染源です。また水力はクリーンエネルギーと言われていますが、ダムの存在などそれなりに環境に負担を与えています。
 さらに、今脚光を浴びているバイオ燃料ですが、太陽エネルギーにより再生産されるので炭素排出には算定されないとされているようですが、熱帯雨林を切り開いてバイオ燃料用作物を植えれば、やはり炭素量は増えてしまう。これは対象とするべきだ。

 人間が使うエネルギーそのものを減らす事が環境対策であり、地球を守る事である。従ってエネルギーすべてに税金をかけるべきである。

2.エネルギー税は増税であってはならない。
1)税の還付、税収の中立
環境税による税収の多くを既存税の減税に充て、税収中立(税制全体としては税収入の増加はない)的な制度設計を行うことで、納税者への経済的な負担を増やすことなく環境税を導入することができます。環境税の導入により増える企業や一般家庭への経済的な負担は、税収を所得税や法人税、社会保険料などの削減に充てることで、軽減することが可能となります。一方でこれは、環境負荷の大きい産業から小さいものへと雇用の転換を図ることへもつながるのです。(「環境・持続社会」研究センター)
 エネルギー税は消費税と同じく低所得者に重くかかる税金なので所得税の単純な減税ではなく累進性を確保したものにしないといけない。生活保護や年金や最低賃金などへの反映も考慮が必要である。
 当然企業への課税も税収中立とする必要がある。

3.税率は今考えているような程度ではなくかなり高く設定する。
 累進性の確保などのため全額をエネルギー税にする事は不可能だが、税収の半分ぐらいにするとかなりの効果が得られるだろう。
 これにより産業構造はかなり変化させないといけなくなり、産業界は大変で反対も大きいだろうが、産業構造を変化させないとエネルギー使用量は減らないので、これこそが省エネルギー社会への変革なのである。


4.望ましくは世界がすべて同じ税金を徴収する事が望ましい。環境サミットで話し合いがされる事が望ましい。
 一国で行う場合はこんな方法もある。
最初は鉄鋼製品にも適用しておきます。国内で消費される鉄鋼製品に限っては、炭素税の価格が上乗せされたまま。鉄鋼製品が輸出される場合には、輸出の時点で国が炭素税分を鉄鋼会社に還して、税金をのぞいた安い価格で輸出する。そういう方法です。それから、安いものが入ってくるのを阻止するにはさっきいった関税方式を使います。(松尾 眞氏の講義から)
 国内、国外の二重価格制です。方法はいくつもあるということです。ヨーロッパでもいろんな試みがなされているようだ。


 閲覧者の少ないブログで書いても話題にはならないのかも知れないが、言い出したのは私だと主張しておこう。


 

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