ヒトラーの震え 毛沢東の摺り足 

ヒトラーの震え 毛沢東の摺り足―神経内科からみた20世紀を読んだ。20世紀の著名な指導者他の晩年の病気について書いている。この本に書かれているのは素人の噂ではなく神経内科医が正式な資料に基づいて書いたものである。整理のため一覧にしておく
ヒトラー  パーキンソン病
レーニン  動脈硬化による脳梗塞 失語症を伴う
スターリン 脳内出血
ブレジネフ 痴呆状態 病名不明
毛沢東   筋萎縮性側索硬化症(ALS)
ウィルソン  脳梗塞
ルーズベルト ビンスワンガー病(脳軟化症)

モーリス・ラベル  脳障害 病名不明
ルー・ゲーリック  ALS
横井庄一     パーキンソン病
ドナルド・レーガン  アルツハイマー病

さてここで、病気になってまだ指導者で居続けたのは、ヒトラー、レーニン、ブレジネフ、毛沢東、ウィルソン、ルーズベルトだ。

 ヒトラーは映画を見ても晩年の戦争指導は的を得ず、戦局を悪化させたと言う。病状が悪化してきたのが1941年と言うからドイツに期待して対米戦争を行った日本にとって不運だった。病気でなくてもアメリカの生産力に勝てなかったかも知れないが、戦局は違っていたことだろう。

 レーニンは言葉を失ってからも指導者で居続けたが、後継者にスターリンを選んだことが間違いだった。

ブレジネフは執務出来る状態ではなく、指導力は失われていた。

毛沢東は文革以降に発病した。死ぬまで主席に居続けた。文革の混乱を病気を理由にしている。私が「毛沢東の私生活」を読んだ印象では、毛沢東の判断力は死ぬまで健全だったように思う。ここは見解が分かれるところだ。

 ウィルソンは国際連盟を提唱し、議会の反対にあった。それを覆すため遊説に出かけたが病気のため中止した。もし発病が遅ければ国際連盟の機能が充実し、第二次世界大戦の展開が変わっていたかも知れない。

 ルーズベルトは小児麻痺で足が不自由だったが(罹ったのは三九歳)、それは克服した。その病状が非常に悪かったのがヤルタ会談の時だ。スターリンが主張することにうまく反論できなかったというのだ。この会議の結果、ソ連の参戦があったから、日本の運命にもルーズベルトの健康状態は大いに関係があったと言うことだ。


 影響を及ぼしたのはこのような指導者達であったが、医学の進歩で病気の診断は適切に出来るようになってきており、レーガンはその任期中に多少の影響があったようだが、大過なく任期を全うした。


 判断力の落ちた指導者が居続けるような体制は良くない。軍艦では艦長に医師の診断を受けさせて、その結果により副官が交代するような制度がある。最高指導者は健康であることを保証するべきだし、制度上の裏付けが必要だ。

 さて、日本の指導者は大丈夫なのだろうか。小渕首相は在任中に倒れた。健康管理はしっかりやって欲しいものである。

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