地球温暖化問題

 やけに大きな問題をタイトルにしてしまいました。しかし、今の動きを見ているとどうも合点のいかないことがあるので、少し書いてみたい。

 地球環境問題は温暖化より広い環境問題です。その中には「オゾン層の破壊」「生物多様性の減少」「森林破壊」「海洋汚染」土壌と水」「廃棄物」「化学物質」「酸性雨」「砂漠化」等が上げられている。ここ
 人類が増えすぎ、その活動が地球規模で拡大しているので、地球環境が変化している。植物と動物の共生で成り立っていた自然が変化しているのだ。人間が活動を謙虚にしないとどうにもならないことだろう。

 さて地球温暖化問題であるが、アルゴアの「不都合な真実」が映画や本で話題になっている。筑紫哲也も絶賛のものである。温暖化現象に警鐘を鳴らすのは何の間違いも無い。気候も不安定になってきているので、それに対する対処すなわち災害救助活動などの重要性はさらに高くなっていくことだろう。

 しかし、温暖化現象の原因が人類の排出するCO2であると、最近の報告でも確率が上がっているようだが、私には疑問が残っている。

 地球の温度は地球が出来てから上がったり下がったりしている。あるときはアイスボールのように全球が凍りついた時期が有ったという説もある。恐竜時代は比較的温暖だったと言われ、極地に近いところでも恐竜が生息していたようだ。
 新生代に入って哺乳類が栄えるが、この時代は氷河期と間氷期の繰り返しだ。生物にとっては厳しい時代で哺乳類はその中で進化し、栄えてきた。なぜ、氷河期と間氷期が繰り返すのか、明確な説明を私は聞いたことが無い。

 近いところでは、縄文海侵がある。縄文時代は温暖で海水が低地に浸入していた。縄文時代の遺跡が当時の海岸線に残っているので確かなことだ。神武東遷での大阪はその時期のようだ。その後地球は寒冷化し、海は退いた。これは何故なの?

 現在人類はCO2を大量に排出している。大気のCO2は確実に増えていっている。そして地球の温度も上昇している。これは地球温暖化の原因が人類の排出するCO2であるという証拠なのだろうか。
 「風が吹けば桶屋が儲かる」で言われるように、因果関係の証明は難しいものだ。人類の活動以外で地球の温度が上下しているので、別の要因があることは確かだ。人類の活動と別の要因を並べて、影響の大きさを比べない限りどちらが原因なのかは分からないだろう。
 そもそも別の要因が何かがはっきりしていないからそれを比べることは不可能だ。

 従って温暖化の原因を人類のCO2排出だけに求める現在の立場を私は支持しない。
 しかしながら、では何が原因かと聞かれても、多くの学者が答えられないものを私が答えられるわけが無い。逆に人類が排出するCO2が温暖化の原因ではないことも言えないことなのである。

 科学的に分からない現状でも、「もったいない精神」で資源の無駄遣いを抑制することは大賛成だ。人類の排出するCO2が温暖化の原因である可能性も有るのだから。

 もし、人類の排出するCO2が温暖化の原因なら、今行われている数%の削減などでは大きな効果は期待できない。なぜなら、温暖化の程度はすでに大気にあるCO2に関係するからだ。今CO2の排出量をゼロにしても蓄積したCO2のために地球の温度は上がり続けるだろう。
 地球の温度上昇のメカニズムには非線形性が有ると言われている。ある限度を超えると温暖化が加速し極端な状態に遷移すると言う説だ。その限度を超えていれば、今排出量をゼロにしてもそうなってしまう。
 大気にあるCO2を吸収して海底に押し込められれば良いが、それには莫大なエネルギーが必要だ。エネルギーを生むのにCO2を排出していれば何にもならない。

 以上のようにCO2排出量を削減することは温暖化を抑制できそうだとは思うが、その程度は予測できない。島が沈むから対策してくれと言われても、本当に役立つのか分からない。


 さて、CO2排出量抑制対策であるが、日本がやっている省エネルギー技術はエネルギーを抑制して同等の効果を上げるものだから、世界に輸出してCO2排出量を抑制することに貢献するべきである。これは間違いないことである。

 しかし、新エネルギー、自然エネルギーなどには本当にいいのか疑問に感じることが多い。
 例えば太陽電池は太陽エネルギーの活用で手放しで良いといわれているが、シリコンを精錬するのに大量のエネルギーを使う。使ったエネルギーを回収できるのかと言う視点で見なければならない。
 風力発電でもその機械を形成するのに鉄や銅が必要だ。それを作るにもエネルギーが必要だ。
 バイオエネルギーが注目されているが、とうもろこし畑を拡大する土地は何があったのだろう。そこに豊かな熱帯雨林があったのなら、それを失うことによるCO2吸収量の減少と、エタノールによるCO2発生量の減少を比べないといけない。
 廃材を使ってエタノールを作ることは良いが、ごみ発電でのエネルギー回収量との比較で考えないといけない。

 CO2発生抑制対策であるのなら、CO2発生量の差で評価しないと対策の意味がなくなる可能性がある。経済的な評価だけでは不十分なのだ。


 CO2削減のもう一つの側面、京都議定書と、排出権の問題だ。
 京都議定書では、大口のアメリカや中国が加入していない。これでは効果は上がらない。アメリカも関心を持ってきているので、一つのステップと見ることも可能かもしれない。

 しかし、現状から出発して数%下げると言うのは不合理だ。日本は省エネルギーをやり尽くしてさらに削減をせよといわれても、苦しすぎる。発展中の国は排出量を抑えられると発展をやめると言うことになる。
 これらの不合理が残る限り、完全な合意は不可能だろう。

 CO2排出権を売買しようと言う話もある。日本国内のCO2排出を別の国に売れば、別の国で排出が出来る。
 この仕組みが出来れば、今大きな排出をしている国は大きな資産を持つことになる。アメリカがその例だ。これをビジネスチャンスと捉える人もいるようだ。そしてこれは上記の不合理と一体のものだ。
 「不都合な真実」ではなく、「不合理な真実」だ。

 いま、アルゴアの自宅の電気代が一般の家庭の20倍と言うことが指摘されている。世界で講演している割には「もったいない精神」が無いことを露呈してしまったわけだ。
 アメリカの民主党は軍事より経済を重視する。アルゴアは民主党の人だ。このビジネスチャンスを見逃すはずはないと思うのだが。

 地球温暖化問題は科学的には極めて怪しいものだ。そしてこれは政治問題と同時に世界経済問題でもある。「もったいない精神」はあって欲しいものだが、政治と経済の問題と捉えた方が正確だと思う。

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この記事へのコメント

本が好き
2008年05月03日 10:54
飯大蔵さん
 小生のblogにTBありがとうございます。
今後ともよろしくお願いいたします。

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