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zoom RSS 一体改革は必要と叫ぶ新聞社説

<<   作成日時 : 2011/12/14 00:28   >>

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 一体改革は必要だ 政治の真価問われる時:毎日社説12/13と主張するのだが、その内容は空虚だと思う。
 最初に赤字財政になった経緯を書く。
おかしくなってきたのは、バブル経済が崩壊した90年以降である。同年度予算では69兆円の歳出に対し60兆円の税収(国債発行額は7兆円)だった。だが、その後景気対策の乱発と社会保障費増で歳出が20兆円膨らんだのに対し、税収は逆に国内総生産(GDP)の伸び悩みと減税で20兆円縮んだ。都合40兆円の規律なき借金体質が構造化した形だ。
 短い文章で的確に表現している。支出増が景気対策と社会保障費だ。収入減が減税だとする。まさに的確だ。

 財政対策は景気対策の終了と減税を戻すことであると言っているに等しいのだが、社説はそうはならない。
危機管理も含めて財政の破綻を防ぎ、同時に社会保障の質をさらに充実させるために、消費税率の引き上げは避けられない、と考える。40兆円という構造赤字を放置するわけにはいかない。所得、法人税よりも引き上げ余力があり若い世代から高齢者まで広く課税できる消費税の引き上げが最もふさわしい。将来的には欧州各国並みに20%前後への引き上げが必要になるかもしれない。取りあえずは10年代半ばまでに10%に上げ使途を社会保障に限定する今回の改革の方向性に賛成だ。
 所得税と法人税は下げたのだから引き上げ余力はある。昔廃止した物品税などは余力だらけのはずだ。
 消費税は世代間の格差は少ないかも知れないが、所得差に対する格差は大きい。都合の良いところだけを書くやり方だ。
 この後は選挙で落ちることを恐れず、消費税を上げろと煽るのみだ。こんな論説は劣化したものの典型ではないのか?

 だが毎日新聞は他の記事で見事にバランスを取っている。それは
記者の目:税と社会保障の一体改革・厚労省案=山田夢留(政治部)だ。
  その素晴らしさに敬意を表して末尾に全文引用しておく。
◇同世代内など「支え合い」強化を
◇年金減額の所得、600万円より低く
◇公約と違う案は解散で信を問え
 表題だけをうつしたがこれだけでまっとうな論説だと分かるだろう。

 毎日新聞は新聞社の意見と一新聞記者の相反する意見を同日に載せる。これをバランスを取ったと見るのか、単なる社内の混乱と見るのか、その答えはよく分からない。
記者の目:税と社会保障の一体改革・厚労省案=山田夢留(政治部)


 ◇同世代内など「支え合い」強化を

 政府の税と社会保障の一体改革に関し、政府案のベースとなる厚生労働省の社会保障改革案(中間報告)が5日発表された。改革案がうたうテーマ「全世代型」は、お年寄り中心の社会保障を、若者や現役世代にも回していこうという画期的な提案だ。「低所得者支援の強化」もしかり。だが、中身は二つの看板にふさわしいメリハリの利いたものになっているだろうか。消費税を5%上げても4%分は今の社会保障制度を維持する費用などで、サービス充実に使われるのは1%分の2・7兆円。「たったの」とは言わないが、限られた財源だ。虎の子の税金を本当に必要なところに届けるために、「負担できる人」と「できない人」の支え合いをもっと大胆に見直してほしい。

 ◇年金減額の所得、600万円より低く

 年金を例に具体的に考えてみたい。今回、2・7兆円のうち6000億円を投入するというが、私はもっと圧縮できると思っている。低所得者への加算をやめろと言うのではない。再考してほしいのは、高所得者の年金減額だ。対象は全体の0・6%の年収1000万円以上、これで浮くのは450億円に過ぎない。「自助」を重んじた自民党政権ですら「600万円以上」を対象とし、4000億円(15年度)を工面するという試算をしていたのに、である。

 20代、30代の3割程度が非正規雇用で、30代後半でも年収は300万円に届かない時代だ。減額対象の年収基準は600万円より低くてもいいのではないか。手つかずだった専業主婦らの年金も、世帯所得の高い人には保険料を負担してもらうとか、満額支給は遠慮してもらうとか、手はあったはず。チルドレンファーストと言いつつ子ども手当に所得制限を入れるぐらいなら、こちらの所得制限の方がよほど「全世代型」だろう。収入だけでなく資産に着目する仕組みも必要だ。こうした支え合いを積み重ねれば、6000億円もいらないどころか、お釣りが来て低年金・無年金者の救済をもっと進められるかもしれない。

 負担に見合う年金という制度の根幹を揺るがすとか、後からルールを変えられないとか、「加算」「減額」への風当たりは強い。正論なのだろう。しかし、正論で大丈夫か、というのが現役世代の不安・不満だ。年間の社会保障給付費は約100兆円。その7割は高齢者向けで、現役・将来世代向けは約4%にとどまる。お年寄り同士の支え合いを強めてもらえば、年金不信の若者に対する前向きなメッセージにもなる。

 お年寄りがみんな経済的弱者というわけではないし、共働きと裕福は同義ではない。サラリーマンでも給与は大企業と中小企業で全然違う。年金に限らず、世代や属性が同じグループの中で支え合うことで、もっと格差を埋める努力をし、税金はグループ内で支え合えないところにこそ投じてほしい。

 とりわけ市町村の国民健康保険(国保)は深刻だ。「自営業者の医療保険」だったかつての姿はなく、無職と非正規労働者が7割を占める。「払えるのに払わない」悪質な保険料滞納者など実際は一握りで、一市町村内での支え合いはもはや限界を超える。年収200万円で保険料を40万円取られるというのは、やはり異常ではないか。今回は低所得者対策に2200億円を振り向けるというが、もっと大胆に税金を投入すべきだ。

 東日本大震災の後、支え合い精神が国際社会から感心された日本である。困っている同世代、若い世代、そして将来世代のため、と言われて断固拒否するお年寄りは少ないと思う。「高齢者に負担を求めたら選挙で落とされる」とおびえる政治家も、「専業主婦の反発が予想される」と判で押したように報じる我々マスコミも、国民をばかにしてはいないか。

 ◇公約と違う案は解散で信を問え

 最後に、一体改革と民主党のマニフェスト(政権公約)の関係に触れたい。菅直人前首相は一体改革の原案(6月決定)作りを、マニフェストを強く批判して衆院選を戦った与謝野馨・前経済財政担当相に任せてしまった。当然、マニフェストと一体改革は別物なのに、野田佳彦首相が国民に信を問うことなく「一体改革に不退転の決意」と語ることには違和感を覚える。「全世代型」の方向性は正しくとも、マニフェストとは別物の改革案を掲げる以上、衆院解散という「けじめ」はつけるべきだろう。野田政権が「せいては事をし損じる」のではないかという危惧は、私の中で日に日に大きくなっている。

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