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zoom RSS 日本は種の保存に無関心なのか?

<<   作成日時 : 2010/03/11 22:07   >>

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 大西洋のクロマグロが禁輸になるとテレビでも報道されている。クロマグロはほんマグロの事らしく、長年私の口には入っていないと思うので、そんなの私には関係ないのだけれど、何かおかしい。
クロマグロ:EUが禁輸支持
 【ブリュッセル福島良典】欧州連合(EU、加盟27カ国)は10日、乱獲で個体数の減少が指摘される大西洋・地中海産クロマグロの国際取引禁止を支持することを決めた。絶滅の恐れがある動植物を保護するワシントン条約の締約国会議が13〜25日にカタール・ドーハで開かれるのに先立ち、米国に続いてEUが禁輸支持で足並みをそろえたことで、世界最大の消費国・日本は一層苦しい立場に追い込まれた。毎日
 絶滅かどうかと言っているのに世界最大の消費国とは?日本は種の保存に無関心なのかと思わせる報道だ。日本のマスコミはそんな風に思わせたいのか?それとも日本人は一般に種の保存に無関心なのか?

 しかし私の知識では、資源保護のための規制にきちんと従うのが日本人だと認識している。この報道はおかしいのではないだろうか?

 ワシントン条約では保護すべき動物などを3つに分けてリスト化するらしい。
附属書I には、絶滅のおそれのある種で取引により影響を受ける種が掲げられる。そのため附属書I に掲げられた種の商業目的のための国際取引が全面的に禁止される。ただし学術研究目的(主として動物園や大学などでの展示、研究、繁殖)のための取引は可能(輸出許可書・輸入許可書が必要)である。約900種。

附属書II には、必ずしも絶滅のおそれのある種ではないが、その種の存続を脅かすような利用を制限するために掲げられる。そのため附属書IIに掲げられた種の商取引の際には、輸出国の輸出許可書(その取引が種の存続を脅かすものではなく、また、その個体が適法に捕獲されたものであることを認めるもの)が必要となる。

附属書III は、各条約締約国が、世界的には絶滅のおそれが小さいがその国内では保護を必要とする場合、他の締約国に商業目的のための国際取引の禁止について協力を求めるものである。附属書IIIに掲げられた場合、輸出国の輸出許可書又は原産地証明書(附属書IIIの協力を求めた国以外である証明)等が必要である。WIKI
 付属書Tの条約原文も見ておこう。
一 附属書Tには、絶滅のおそれのある種であって取引による影響を受けており又は受けることのあるものを掲げる。これらの種の標本の取引は、これらの種の存続を更に脅かすことのないよう特に厳重に規制するものとし、取引が認められるのは、例外的な場合に限る。経産省P
 非常に厳密な物のようだ。しかし新聞にはこんな記述がある。
(EU)合意では、EU加盟国間の取引は「国際取引」にあたらないとして認められ、地中海沿岸などで伝統的に営まれている漁も継続が容認された。毎日
 EU加盟国間が国際取引でないのなら、EUをアメリカと同じく1国として扱うべきだし、アメリカが保護貿易を口にした時に真っ先に反対したEUのダブルスタンダードは許せないのではないか。

 今回のワシントン条約締結国会議の提案がここで見られる。その多くが付属書UからTへの変更であって、いきなりTに行くのはクロマグロの他に一つあるだけだ。その説明はこんな風だ。
カイザーツエイモリはイランのザグロス山脈の固有種である。IUCN は野生の成体の個体数を1,000 頭未満と推定し、この種を近絶滅種(CR)と評価している。近年、野生で80% 以上減少し、その主な原因は、ペットとしての国際取引への供給を目的とする違法な個体採取である。この種は条約第2 条1 項および決議 9.24(CoP14 で改正)付記1 に従い、附属書I 掲載基準を満たすと考えられる。ここから
 分布が狭く世界的に知られていなかった種類だ。いきなり絶滅危惧種になるのもうなずける。

 経産省のページを見ればいくつかのクジラが付属書Tに掲載され、日本政府が留保している事が分かる。その中には今数が増えていると報告されているミンククジラも掲載されている。クロマグロと同じ手法はすでに使われているわけだ。
 陸上の絶滅危惧種と比べその扱いが違いすぎると思う。

 モナコが提案している内容を見ておこう。少し長くなるが引用する。(英語の原文はこちら
大西洋クロマグロThunnus thynnus は北大西洋全域およびそれに隣
接する海、特に地中海に分布する。この種は一般に、メキシコ湾とフロリ
ダ海峡で産卵する資源(西大西洋系群)と地中海で産卵する資源(東
大西洋系群)の2 つの資源で構成されると考えられている。
この種は何世紀にもわたり広く漁獲され、現在は、主として日本での
高級な寿司と刺身としての需要がある。世界の漁獲高の大半は輸出向
けである。
1969 年に設立された大西洋まぐろ類保存国際委員会(ICCAT)が、
大西洋クロマグロの管理措置の責任を負っている。
「商業利用される水生生物種に対する衰退率の適用」の脚注では、
歴史的な衰退の程度を附属書I 掲載に関する主な考慮基準とすべきであ
り、可能な限り遠い過去にまでさかのぼり、間接または直接の方法を使
い、推定または推論することができると規定されている。脚注のガイドラ
インによれば、生産性が低い種では歴史的な基準値の15 〜 20%まで、
生産性が中程度の種では 10 〜 15%までの衰退範囲が、附属書I 掲載
に適切とされる。ICCAT のSCRS(調査・統計常設委員会)は、この
種の生産性を低から中と判断している。SCRC は未漁獲資源に関して推
定された歴史的な衰退率に基づき、西大西洋系群資源と東大西洋系群
資源の両方が、未利用個体数の15% 未満まで衰退した確率が90%を
超えると判断し、したがって、大西洋クロマグロは附属書I に関する生物
学的基準を満たしたと考えられる。この種が取引による影響を受けている
ことは明らかである。
 2009 年のICCAT で、東大西洋系群に関する漁獲量の削減が合意さ
れ、それが有効に実施された場合、何らかの資源の回復につながる可
能性もあるが、ICCAT のSCRS は、過去の漁獲量が、合意された漁獲
可能量(TAC)よりも、年間60%(1998 年から2007 年)上回ること
を確認している。大西洋クロマグロに関する2009 年の概要報告書では、
TAC が総漁獲量の規制という点で効果を上げていないことが確認され
た。この状況が近い将来に変化すると想定する根拠はない。西大西洋
系群に対して義務づけられた低い割当量にもかかわらず、資源の回復
は起きていない。トラフィックの要約
 ここでの議論(10から15%など)が正しいかは分からないが、商業的に捕獲している種類が激減して商業的に成り立たなくなることはあっても、絶滅に至るまでにはもっと多くの時間がかかることは普通に知っている。そこに書かれている漁獲量の削減を行うべき段階であると私は思う。その様な物にワシントン条約を持ち出すことはいくら何でも筋が通らないと思う。
 漁獲量の削減が出来ないのは日本が買うからなのか、それとも規制を破って捕獲して日本に売る国が悪いのか、そのあたりを議論してからのことだろうと思う。

 EUの決定を踏まえればこんな事をイメージする。
 
大西洋のクロマグロを日本人にだけ食わしたくない。日本人には売らないようにして、自分たちだけで取って自分たちだけで食べよう。susiもsasimiもうまいからだ。
 クロマグロを捕りすぎて資源が枯渇しそうだから、日本へは禁輸をして、資源の回復を図ろう。絶滅危惧種にしておけばどこの国もケチはつけないだろう。
 こうやって事情を見ていけば、EUなどが日本にマグロを売らない状況だからそれに対応している姿は合っているのかも知れない。だが今の報道だけではそんなことは認識出来ない。スポーツのルール改正や金融などのルール決定や電気製品の共通仕様など欧米のやり口に何度も酷い目に遭っていることは知られていると思う。今回のこともクジラでやられていることの再現であり、絶滅するはずもない物をワシントン条約を使って行う保護貿易であることをきちんと伝えることがメディアの責務ではないのだろうか。
 それとも、日本人が種の保存に無関心で商売ばかりに熱心で、マグロを食いたい人種であると欧米にも思わせ、日本人をそちらに誘導したいのだろうか?誰のためのメディアなのだろうか?

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