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zoom RSS 世論と輿論は違うのか

<<   作成日時 : 2007/04/07 02:39   >>

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 毎日新聞4月6日の討論は「憲法改正の国民投票を考えるだ。

 小関彰一氏 独協大教授 憲法史
 目先の利害を離れ、憲法をきちんと考えようと言う。そのとおりだ。傾聴に値する。


 浜 矩子氏 同志社大大学院教授 国際経済学・欧州経済論
 扱い注意の「両刃の剣」と言う。
ヨーロッパのEU憲法の国民投票の例を挙げ、「懐疑派や反対派の声をももみ消すためのお墨付きに使われかねない」と結論する。さらにドイツではヒットラーによる世論扇動を教訓として、国民投票を行わない。と紹介する。

 ヨーロッパの市民たちは百戦錬磨で、政治家たちの目論見に懐疑の目を向けると賞賛している。
 百戦錬磨ではない日本の市民はどうすりゃいいの。急に百戦錬磨にはなれないのに。


 佐藤卓己氏 京都大学大学院准教授 メディア史 大衆文化論
世論より輿論で対応を と言う。

 世論をpopular sentiments(一般大衆の感情)、あるいは雰囲気と呼び、輿論をpublic opinion、あるいは公論と呼ぶ。
 輿論という字が使用できなくなった時にすべて世論という字であらわすようにしたが、意味は同じだし、民主主義が憲法に規定されさらに世論は重要になった。彼はこのように書く「主権者たる国民の自覚は雰囲気に乗じることではなく公論を担う覚悟から生まれるはずである。」その通りだろう。

 しかし、彼の主張は護憲の主張は良く聞くが、改憲の主張はあまり聞かない。これが雰囲気で世論、すなわち流言飛語に結びつける。 
 世論調査で改憲支持が65%により、これが公論で意見で輿論であるとする。

 また毎日新聞5年9月の世論調査の結果、「あなたは憲法改正がいつまでに実現すると思いますか」の回答で実現するとは思わない:23%により、国民は予想した通り行動するものだと「予言の自己成就」(R.マートン)を持ち出す。


 
 この論は単なる詭弁である。
 まず、改憲の主張は自民党の政治家が継続して行ってきたことであり、今は総理大臣も主張している。客観的にメディアの状況を見れば改憲の主張のほうが多いと断定できる。したがって流言飛語というのなら、改憲の主張のほうが当たっている。
 世論調査の改憲支持は、憲法を少しでも変えれば改憲支持であり、自民党の改憲を支持しているわけではない。たとえ輿論を使ってこの事実を挙げたとして論理の助けにはならない。
 憲法改正の実現予想には、今の政権の交代予測も含まれ、護憲派でも悲観的に考える人は憲法改正されてしまうと予想するだろう。希望的予言と悲観的予言は「自己成就」の可能性が違うのだ。
 世論と輿論で煙に巻こうとする論理の薄っぺらっさにあきれる。

 ちなみに彼は本も書いている。
言論統制―情報官・鈴木庫三と教育の国防国家 (新書)
出版社/著者からの内容紹介
戦後のジャーナリズム研究で、鈴木庫三は最も悪名高い軍人である。戦時中、非協力的な出版社を恫喝し、用紙配給を盾に言論統制を行った張本人とされる。超人的な勉励の末、陸軍から東京帝国大学に派遣された鈴木は、戦争指導の柱となる国防国家の理論を生み出した教育将校でもあった。鈴木の著作や日記を、各種証言と照らし合わせ、「悪名」成立のプロセスを追うと、通説を覆す事実が続出した。言論弾圧史への新たな照明。amazon
 歴史上の言論統制を否定的に見ているのだと思う。
 こんな論が読める。「ナチ宣伝」という神話 ナチスの宣伝を過小評価している。この二つからの結論は、日本で言われた一億総懺悔の復活だろう。
 逆にこんな本も書いている。八月十五日の神話 終戦記念日のメディア学 amazon
内容(「BOOK」データベースより)
八月一五日が来るたび、先の戦争のことが語られる。だが、終戦の“世界標準”からすれば、玉音放送のあった「八・一五=終戦」ではなく、ポツダム宣言を受諾した八月一四日か、降伏文書に調印した九月二日が終戦の日である。にもかかわらず、「八・一五=終戦」となっているのは、なぜか。この問いに答えるべく本書は、「玉音写真」、新聞の終戦報道、お盆のラジオ放送、歴史教科書の終戦記述などを取り上げ、「終戦」の記憶がいかにして創られていったかを明らかにする。「先の戦争」とどう向き合うかを問い直す問題作である。
 こちらではメディアが8・15を作り出したと言う。

 世論操作は力があるのかないのかどちらなのだろう。いずれにしても著者には思い通りに結論を作り出すことが出来る力があるのであろう。

 大学教授にもいろんな人がいる。大変な人がまた一人いることが分かってしまった。
 京都大学大学院でメディア論を受講した人間を、メディアは採用してはならないと思う。

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