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<<   作成日時 : 2007/03/29 01:59   >>

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 沖縄密約国賠訴訟:西山元記者の請求棄却 沖縄密約言及せず−−東京地裁
毎日新聞 2007年3月28日 東京朝刊
と報道されている。(以下随時引用する)

 事件の概要は
◇沖縄密約事件

 71年の沖縄返還協定で米国側が支払うはずの軍用地復元補償費400万ドルについて、日本側による肩代わりを示唆する記事を西山元記者が同年に報道。外務省の女性職員をそそのかして極秘電信文を入手したとして2人は国家公務員法違反で起訴され、有罪が確定した。00〜02年に「密約」を示す米公文書が明らかになり、06年2月には協定当時の外務省アメリカ局長が「密約」を認めたが、日本政府は否定し続けている。
 である。しかし、事件としては補足が必要だ。
西山事件Wikipedia
誰か昭和を想わざる
国会議事録衆 - 予算委員会 - 19号 昭和47年03月27日
  の内容による。

 毎日新聞の西山記者が「女性事務官をホテルに誘ってひそかに情を通じ、これを利用して」情報を取ったと裁判で起訴状にあり(情報とは電文3通)、それを他紙や雑誌が書きたてた。毎日新聞は当初報道の自由で論陣を張っていたため攻撃にさらされ、経営不振になり会社更生法を適用するにいたった。なお、女性事務官には夫がいた。
 西山記者は記事ではほのめかしただけであった。西山記者は情報を当時社会党の横路孝弘衆議院議員に渡し、国会で質問した。議員はその文書を渡したかは確認できないが、少なくとも政府には見せている。
 政府はそのような情報はないといい続け、追求は中途半端に終わった。


 ここで、整理しておこう。
 1.西山記者が、上記の方法で情報を入手したのなら、不当な入手方法である。通常不当な入手方法の場合情報の価値が減じられる。
 2.国家公務員法には秘密漏洩の罰則規定がある。それを強要したものも同様である。しかし、この情報が不正な政策(予算執行面において)を指しているのであるのなら、不正な秘密になり公務員の正当な刑事告発とも思える。(これは告発であり、記者に渡すことが良いかは考慮が必要)
 3.国民の知る権利から見れば、このような密約は国民に知らせるべきであり、メディアの責務だ。スキャンダルとして毎日を攻撃し、国民の知る権利を侵した他のメディアは問題が多い。同時にそれに迎合した国民にも問題があろう。
 4.横路孝弘衆議院議員は情報の入手方法に対する配慮をしていない。未熟な対応だ。


 今回の裁判では「密約を否定した検察官の起訴や政府高官の発言などで名誉を傷つけられた」として、国に対し3300万円の賠償などを求めたが、判決では、加藤謙一裁判長は判決で密約の有無などには一切言及せず「除斥期間(権利の存続期間、20年)を過ぎて賠償請求権は消滅した」と述べた。
 また、国家公務員法違反についても「密約は、国家公務員法で保護されない『違法な秘密』に当たるから、秘密漏えいをそそのかしたとの有罪判決は誤り。検察官が今も(無罪を求めて)再審請求しないのは違法」と主張したが、判決では「原告も請求は可能で、検察官が義務を負うとは言えない」と退けた。となっている。

 除斥期間(権利の存続期間、20年)について、確認できていないのだが、この判決は逃げと思わざるを得ない。西山氏側は控訴したそうだから、まだまだこの裁判は続く。


 最初の騒動や、国家公務員法違反裁判の時点ではアメリカの公文書は公表されていなかったから不正な入手方法の情報では、有罪になるのはやむを得ないのかもしれない。
 しかしいまや、アメリカの情報があり、吉野外務省アメリカ局長(当時)が認めているので、裁判所も政府も認識を改めないといけないと思う。

 政府は未だにそんな密約は無いと言い続けている。国民を馬鹿にした態度であり、メディアもそれをもっと追求するべきであろう。特にスキャンダルとして貴重な情報を闇に葬ったメディアはその贖罪をこめて今こそ追及するべきである。
 さらに、スキャンダルにかまけてそれに迎合した国民も反省をするべきである。

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