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zoom RSS 山口母子殺害の死刑賛否論

<<   作成日時 : 2006/06/26 00:38   >>

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 日本ではにわかに死刑賛成論が盛んになったかのごとく見える。事件について詳しく調べてその判定をしようとしてるのではない。あくまでも一般論を述べようと思っているだけである。
事件の概要として次の記事。
山口母子殺害、元少年の無期判決破棄 死刑の公算大
2006年 6月20日 (火) 22:42朝日

 山口県光市で99年、主婦(当時23)を強姦(ごうかん)しようとして死なせ、長女(同11カ月)も殺害したとして殺人と強姦致死、窃盗の各罪に問われた元少年(25)に対し、最高裁第三小法廷(浜田邦夫裁判長)は20日、無期懲役とした二審・広島高裁判決を破棄し、審理を差し戻す判決を言い渡した。第三小法廷は「元少年の責任は誠に重大で、特に酌むべき事情がない限り死刑を選択するほかない」などと指摘した。差し戻し審で元少年に死刑が言い渡される公算が大きくなった。

 最高裁が死刑求刑事件で二審の無期懲役判決を破棄した例としては、4人が射殺された「永山事件」(83年)がある。それ以降では、強盗殺人で服役し、仮出所中に広島県内で強盗目的で老女1人を殺害した被告に対する判決(99年)以来だ。

 第三小法廷は、元少年の犯行について、「強姦目的で主婦を殺害し、犯行発覚を恐れ、いたいけな幼児までも殺害し悪質だ」と指摘。遺族の被害感情に対し慰謝の措置も講じられていないとした。

 そのうえで、二審が情状酌量の対象とした(1)殺害は事前に計画していなかった(2)矯正教育による更生可能性――の各事情について検討した。

 (1)については、「強姦を計画し、反抗抑圧や発覚防止のために実行した各殺害が偶発的とはいえない」などとし、「殺害に計画性がないことは、死刑回避を相当とする特に有利に酌むべき事情と評価するには足りない」と判断した。

 次に、(2)については、元少年が被害者を揶揄(やゆ)する内容の手紙を友人に送っていることなどを踏まえ、「罪の深刻さと向き合って内省を深めていると認めることは困難だ」とした。

 判決は、結局、元少年にとって酌むべき事情は「犯行時18歳になって間もない未成年であったこと」とし、「死刑を回避すべき決定的な事情とまでは言えない」と判断。二審判決について「量刑は甚だしく不当で、破棄しなければ著しく正義に反する」と結論づけた。

 また、上告審で弁護側が「殺意はなく、事実誤認がある」とした主張も当を得ていないとした。

 差し戻し審では、元少年への有利な情状があるかどうかが審理される。元少年側の対応によって遺族の処罰感情が和らぐなどの新たな事情が加わらない限り、死刑判決が出される可能性が高い。

 浜田裁判長(退官)と上田豊三、藤田宙靖、堀籠幸男の各裁判官の4人全員一致による結論。
   ◇
 〈キーワード・光市母子殺害事件〉 99年4月、山口県光市の団地で主婦(当時23)と長女(同11カ月)が死んでいるのを帰宅した夫(30)が発見した。同じ団地に住む、当時18歳になったばかりの被告が主婦の首を絞め、長女を床にたたきつけたうえでひもで首を絞めて殺害したとして、00年の一審・山口地裁と02年の二審・広島高裁はいずれも無期懲役刑を言い渡した。死刑を求刑した検察側が上告し、4月に弁論が開かれた。
この判決後被害者の夫(父)がテレビ出演をして「最高裁で死刑の表決をして欲しかった。」と語っていた。以前に弁護士が欠席した時もテレビに出演してその意見を述べていた。彼がテレビに出る事も意見を述べる事も何の問題もなく、表現の自由、被害者の権利として当然の事だ。
 しかし世の中、一方のみの意見を聞くと言う事は間違いを犯す事が多い。まさか加害者の意見を聞くわけにはいかないが、その代弁をするべき人は存在するはずだ。マスコミの扱いには大いに疑問が残る。

 裁判を欠席した安田弁護士。マスコミは強硬な死刑廃止論者であるとの紹介から入る。そしてその主張を殆ど報道しない。これはかなり不公平だ。安田弁護士のコメントが被告人の権利と共謀罪−山口母子殺人事件の被告弁護人からにある。
右派メディアを中心にこのところ猛烈なバッシングを受けている安田さんは、山口母子殺害事件がどういう事件なのか、この事件の中に司法の現状を見て取れる、と指摘します。

 安田さんが山口母子殺害事件の被告人の弁護を受任したのは、最高裁の裁判が開かれる約2週間前だったそうです。記録を調べ、依頼人の言うことを根本的に聞きなおさなければならないと考え、裁判所に3ヶ月間の裁判の延期を申し出たそうです。しかし、即座に却下されました。

 裁判に欠席したのは、当日弁護士の集まりがあったことと、この日に出廷すれば当然結審し、判決が出ることがわかっていたからだそうです。裁判制度が変わり、以前は裁判所と検察と弁護人は対等の立場であったのが、裁判所の権限が強くなり、弁護士が裁判所の出廷命令に従わないときは、ほかの国選弁護人に変え、裁判所の都合のいいように裁判の手続きができるようになったと安田さんは指摘します。もし安田さんが裁判に出廷しないことが早い段階でわかっていれば、裁判所が決めた国選弁護士に変えられる可能性があるため、裁判の前日の午後に欠席の届けを出したそうです。

 裁判に欠席した最大の理由は、「このままでは被告人の権利を守ることができないと考えたからだ」と安田さんは述べました。「弁護士として被告人の権利を守らなければならない。それが基本的に守られない法律ができた。弁護人のいない裁判が、体制によっても、刑事訴訟法によっても、できるような制度ができた。被告人を守るべき弁護人が、裁判所に異を唱えると、国選弁護人に変えられる。裁判所に抵抗する弁護士を徹底的に排除するシステムになった」と安田さんは裁判制度の改革によって弁護士が被告人の権利を守る活動ができなくなっている現状を訴えました。(後略)
このあと容疑者の主張が続くのだが省略する。
 関連ブログ:山口母子殺害事件:メディアの報道に感じる疑問
       :光市母子殺害事件
       :山口母子殺人事件判決と北海道新聞
 
 死刑廃止の傾向について死刑廃止の流れに書いてある。世界の流れは死刑廃止に向かっているようである。


 日本において死刑をどうするべきかと言う論に6/23読売社説が有る。
[母子殺害判決]「特別扱いできない少年事件」
 極刑を宣告しない限り、正義に反し、国民の理解も被害者遺族の納得も得られない――。最高裁はそう考えたのだろう。
 山口県光市で7年前に起きた母子殺害事件で、最高裁は当時18歳だった被告について、「死刑としない十分な理由がない」として、無期懲役の2審判決を破棄した。
 強姦(ごうかん)目的で23歳の主婦を絞め殺し、傍らで泣きじゃくる生後11か月の乳児も絞殺した事件である。
 1、2審の判決が、「被告の刑責は極めて重大で、死刑選択も十分検討されるべき」としたのは当然だ。
またブログでお嬢さま、死刑廃止論を考える
ではもちろん、加害者はふざけきっております、生きている価値のない人間かもしれません。また弁護士の対応はどうだったというのも議論のあるところ(彼はていねいに資料を調べようとしただけ、という方もいらっしゃいます)ではございます。しかし、ばあやはそれ以上に刑事裁判の持つ怖さと限界、残された人の人生という観点から、死刑ということには反対でございます。
と言う意見もある。


 さて私は死刑については国家の犯罪そのもの、もしくは紙一重である事も認識している。普通の人間が人を殺せば殺人罪なのに、裁判所が殺しても良いのかと言う単純な疑問だ。
 死刑廃止論のもう一つの主張は人間は過ちを犯しその過ちを反省する事により更正する事が可能であると言うものだ。実際死刑になった人以外は社会に出てくるのだから更正してもらわないと困るのである。

 検挙者のうち前科のある者を平成16年度警察白書から見ると、総数では28.5%、殺人では41.7%、前科が殺人のものは3.8%である。実数で言うと52人(1年で)とある。これを多いと見るのか少ないと見るのか、難しいところだ。
 しかし1年に50人という殺人の再犯者が新たな被害者を死に至らしめた事も忘れてはならない。犯罪者を有期で釈放したものにも責任が生じるだろう。

 世界の流れが死刑廃止に向かっていることは事実なのだろうが、一つ注意が必要なのは日本では死刑の次が無期懲役であることだ。アメリカの判決で1生をはるかに超える100年、150年の終身刑がある。ある意味終身刑の方が残酷のような気もするが、その条件を外国と揃えないと議論はおかしなところに行くだろう。
 アメリカの映画で連続殺人犯を描いた映画がある。本人はまったく意識しない2重人格者の犯罪だ。自分自身で制御できない限り、世の中に出られないのは本人も納得するだろう。どんな映画か忘れたが、絶対に更正できない、もしくは更正する気がない犯罪者も描かれる。このような犯罪者は死刑にするしかないのだろう。
 
 本人が認めていない裁判の場合は特に慎重な審理が必要だ。冤罪と疑われる死刑判決も過去にはあったからだ。人の命の重さを良く認識するべきだ。映画「ハリケーン」では永年服役していた主人公が新事実によって釈放された事実が描かれている。

  
 殺人の代償として、被害者の心情のみを思いはかって死刑にする事も賛成できない。さりとて絶対に死刑にしないと言うのにも賛成しかねる。
 日本においてはまず終身刑を作り、死刑は例外的という認識をさらに強くするべきであろう。
 また終身刑も犯罪者の社会生活をすべて奪う事から重く考えるべきだろう。

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タイトル (本文) ブログ名/日時
少年犯罪
少年犯罪事件が立て続けにおきているような気がします。 大人と同じことをしても、「少年法」に守られている子供たち。 急増する少年犯罪・・・。 ...続きを見る
こんな本を読んだ。
2006/06/27 08:52
死刑と断種----新自由主義は死刑を求める
 光市母子殺人事件に関連して、こんなやつ改善不能、これがいただいたコメントなどに多かった。実際再犯だって多いではないか、だから永久に社会から隔絶すべき、しかし、こんなやつを税金で養うなんて嫌だ、殺せ、と。 これを読んでいて思ったことがある。 「格差社会」が進行しているといわれて久しい。ジニ係数は上がっているが、標準的な世帯(という言い方は好きではないけど、夫婦プラス子供の世帯)だけを取り出すと意外に格差が広がっていないというデータもあるらしい。つまり、結婚して子供を作るということだけで十分「... ...続きを見る
とりあえず
2006/06/28 23:02
<誤認逮捕>ひき逃げ、10カ月後釈放 容疑者は新たに逮捕
東京都世田谷区内で昨年6月に発生した交通ひき逃げ事故をめぐり、 警視庁は29日、神奈川県相模原市の塗装工の男性(27)を誤認逮捕していたと発表した。 ...続きを見る
失敗しない中小企業の新規事業立ち上げ方法
2006/06/30 00:30
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?????Τ?????
2007/04/18 22:04
福島母親殺害 少年の素顔
福島母親殺害事件。 母親の頭部を持ち自首した少年の素顔。 実名・写真も。 ...続きを見る
福島母親殺害 少年の素顔
2007/05/17 03:33
光市母子殺害事件 弁護側主張 -侍金融コラム-
-光市母子殺害事件-この事件の凄惨さに驚いた。それ以上に驚いたのが被告人である少年が一審の無期懲役判決後に知人へ宛てた手紙の内容・・・-加害者(福田孝行)の獄中書簡より-すべて日テレ「ニュース・プラス1」より引用。『誰が許し、誰が私を裁くのか・・・。そ... ...続きを見る
侍金融道・金融世界を斬る!
2007/05/26 08:48
山口県母子殺害事件=美しい国を(3)
「山口県光市母子殺害事件」    =「美しい国を作る方法(3)」 ...続きを見る
晩秋
2007/07/06 05:00

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コメント(10件)

内 容 ニックネーム/日時
今回の21人の弁護団をみて私は死刑反対になった。この犯人が社会復帰して弁護団の家族に会い、犬がたまたまかわいい犬にあってやっちゃったみたいに家族が殺されてみればいいと思う。それからもう一度犯人の弁護してみろってんだ。
「山口母子殺害の死刑賛否論」について
2007/05/24 22:59
あなたの意見はやや混乱してませんか。たまたま関係ない人に会ったら困るのでは無いですか?
飯大蔵
2007/05/24 23:26
その気持ちは分かります。弁護士が被告人を助け、その助けた被告人から裏切られる仕打ちを受けたとしても再度その人を弁護できるのかどうか?ということを言いたいのではないでしょうか。
気持ちは分かります
2007/05/25 11:59
飯さんが述べているようにまったく無関係な人を巻き込む可能性もあります。
その場合も弁護士の人たちは再度弁護するのかな?とも思ってしまいますが・・・。

どちらにせよ21人全員で出るということが売名行為にしか見えない今日この頃です。
但し
2007/05/25 12:01
この事件のマスコミの偏りに恐ろしさを感じます。
それと、それに即反応している視聴者にも・・・弁護士が被告を弁護しなければ、誰が弁護するというのでしょうか?裁判制度の意味がなくなってしまいます。
もし、仮に、これが冤罪であったなら、マスコミも視聴者も殺人の加担をしたことになります。
冷静さがあまりにも欠けていますよね。
さし
2007/07/04 20:00
さし さん
仰るとおりですね。厳罰化の流れの先に恐ろしいものを感じませんか?
飯大蔵
2007/07/05 01:02
 何のための法律なのか!誰のためにある法律なのか?悪いことは悪い、いい事はいい。とはっきり言ってほしい。子供から見ても明らかに矛盾を感じてるはずだよ。どうして人を殺した人を助けるのって。
 命の重さに高いも安いもないが、山口の事件でもし同じように殺害されたのが代議士、裁判官、法に携わっている者の親族だったらどうなってたんだろう...
 「自分は死刑になりたいから、早く死刑にしてほしい!」
そう言って早く死刑になった人もいるが、加害者の融通を司法は聞きすぎだと思う。曖昧、またうそ、でたらめで塗り固められた法廷をまともに聞く裁判官も裁判官だと思う。ドラえもんとか言ってるのをまともに相手するようじゃ、人としてどうかな?って思います。子供に質問させてるのと同じだと思う。
 売名行為、金銭目的なしの純粋で公平な気持ちに戻って今までの経験と実績を元に本当に誰が見ても公平な裁判をしていただきたい。
がが
2007/09/25 10:03
がが さん
「公平な裁判」をすると言うことでいいんじゃないですか?
飯大蔵
2007/09/26 00:44
女房と子供を殺された男がいる!その男が敵討ちをのぞんだ!何の問題があるのだろう?出来るならその敵討ちを助けたいぐらいです。通りすがりで失礼。
三人の子供の父親
2007/09/27 19:53
正当な理由もなく過ちでもなく人を一人でも殺したなら自分自身の命で償うべきです。安田弁護士がもし妻子を殺され被告が殺すつもりはなかった、黙らせようとして口を押さえたら死んでしまったなどと言ったら安田弁護士はその被告を許すのでしょうか?許すわけないじゃないですか!何が何でもどんな被告でも死刑回避のためだけの弁護はすべきでなく被告本人が心から反省し自分の犯した過ちを悔い、そして自らの命をもって償う、そういうことをわからせてあげる、諭してあげることこそ必要なんじゃないかと俺は思います。
ひろ
2009/04/17 23:28

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