飯大蔵の言いたい事

アクセスカウンタ

zoom RSS 将棋名人戦移管問題

<<   作成日時 : 2006/04/21 14:29   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 1 / コメント 0

 将棋の棋戦最高峰の名人戦の主催社を変更するかと騒動が持ち上がっている。
 棋戦はいろいろあって各新聞社が各々を主催している。殆どの棋戦がトーナメントやリーグ戦で一部の棋士のなかから優勝者を決めていくのに対して、名人戦はA、B1、B2、C1、C2と5つのリーグ戦をもち全棋士がC2級から昇級していき、A級優勝者が名人戦に挑戦することになっている。まさにベースを形作る棋戦である。

 今回の騒動に入る前に名人戦の主催社の経緯を先に紹介しよう。
もともと名人戦は戦前の昭和10年に毎日新聞社の前身である東京日日新聞社が、永世名人位を実力制にする提案を将棋連盟にして誕生したものです。この間、昭和24年から27年間、朝日新聞社に主催が移りましたが、昭和52年から再び私どもの主催になりました。この時は、朝日新聞社と連盟との契約交渉が決裂。契約が終了したことを受けて、私どもが朝日新聞社に名人戦復帰交渉に入ることを通告して連盟との契約が成立した経緯があります。誰が見ても、これがフェアなやり方ではないでしょうか。毎日新聞社長から棋士への手紙
昭和24年の移管の状況は知りませんが、昭和52年の経緯は将棋ファンとしてみて来たことです。朝日が放り出したから毎日が引き取ったと記憶しております。
  今回の経緯は名人戦問題経過に詳しくのっている。
昨年12月 日本将棋連盟理事会の経営諮問委員会の委員の一人、中原伸之・元東燃社長と箱島信一・前朝日新聞社長が名人戦主催社を毎日新聞から朝日新聞に移管することで内諾(中原誠・将棋連盟副会長の説明)
今年2月 中原副会長が朝日新聞との協議で契約金や協力金、契約期間などを詰める(中原副会長の説明)
3月17日 朝日新聞が連盟理事会に名人戦移管の申し入れ書を提出
22日 連盟理事会が移管案を承認
朝日の記事では
名人戦「契約更新せず」 将棋連盟が毎日新聞社に通知
2006年04月12日

 日本将棋連盟(米長邦雄会長)の理事会は12日、東京・千駄ケ谷の将棋会館で開かれた「棋士会」で、将棋名人戦に関する毎日新聞社との契約を来年度以降更新しないとの方針を示した。同時に、朝日新聞社から新たな契約条件の提示を受けていることを、所属棋士に明らかにした。

 名人戦契約とは、名人位決定戦とそれに付随する順位戦の棋譜を新聞社が独占使用する権利。連盟は毎日新聞社と3期ごとに名人戦契約を更新してきたが、同連盟理事会の経営諮問委員会が赤字対策として、昨年夏、朝日新聞社に契約移管を打診。朝日新聞社は今年3月17日付で新たな契約条件を提示した。これを受け理事会は第66期(名人戦は08年度、予選は07年度)からの更新を打ち切る方針を決め、3月末、毎日新聞社に通知した。5月末の棋士総会で最終決定する予定。

 同連盟の西村一義専務理事は「理事会としては将来のことや連盟の財政事情を考え、決断した」と話している。

 名人戦は、1935年に世襲制から実力制に移行し、第1期から第8期まで毎日新聞社、第9期から第35期まで朝日新聞社、第36期からは再び毎日新聞社が主催し、新聞に棋譜を掲載してきた。

 毎日新聞社社長室広報担当は「日本将棋連盟会長から事前協議なく届いた第66期以降の契約解消通知は、法的・手続き的に問題があり、信義にもとると考えています。毎日新聞社としては撤回を求めており、第66期以降も日本将棋連盟との契約は継続するものと理解しております」とのコメントを出した。

 〈朝日新聞社の荒木高伸広報担当・社長室長の話〉 日本将棋連盟理事会の諮問機関である「経営諮問委員会」から、昨年夏ごろに「名人戦をやるつもりはないか」と打診をいただきました。名人戦は長年にわたって要望してきた棋戦であり、弊社の考え方を理事会にはお伝えしてあります。現時点では、日本将棋連盟と毎日新聞社との話し合いの行方を見守りたいと考えております。もし主催させていただけるなら、将棋の普及・振興に一層力を入れていきたいと考えています。

 毎日新聞への申し入れは次のようだ。
3月28日 中原副会長が本社を訪問し「第66期以降の契約に関しては解消させていただく」との通知書を28日付で郵送したことを通告
29日 通知書が本社に届く
31日 中原副会長が来社し、本社の北村正任社長らと初の会談。中原副会長は「ああいうものを出して恐縮です。朝日新聞からの強い希望があって苦渋の選択をした」と説明。北村社長は「契約書では第66期以降も契約を継続すると明記している」として通知書の撤回を求める。観堂義憲編集局長も「通知書は契約違反のうえ、信義則に違反し、手続き上も瑕疵(かし)がある」と批判
朝日では「赤字対策として、昨年夏、朝日新聞社に契約移管を打診」となっているのに食い違うことを説明している。通知書は次の文面だ。
日本将棋連盟からの通知書

日本将棋連盟から毎日新聞社への通知書 ◇3月28日付の日本将棋連盟・米長邦雄会長から毎日新聞社・北村正任社長あての「通知書」は次の通り。

 通知書

 平素より名人戦、王将戦の共催・運営を通じて将棋の普及・振興に多大なご尽力を賜り、改めまして御礼申し上げます。

 さて、弊社団は御社との間で、名人戦の契約を継続しておりましたが、この度、平成19年度・第66期以降の契約に関しては、解消させていただきたく、ご通知申し上げます。

 永年にわたるご厚情につきましては言葉に言い表せないものがありますが、契約上、申し入れをする場合は、本年3月末までにご通知をしなければならない取り決めとなっているため、させていただきました。

 宜しくお願い申し上げます。
契約書を見ていないので明確なことはいえないのだが、毎日の主張では
第65期(来年の七番勝負)までの3期契約書は、その最初に「名人戦は、将棋界最古の伝統を有し、棋界の根幹をなす順位戦を基盤とする特別の棋戦である。名人位はその頂点に位置し、全棋士の等しく推戴(すいたい)する棋界最高の尊称である」と高らかにうたっています。そして「第66期以降についても、本契約と同様の契約を継続する」と明記しているのです。ただし書きで、「著しい状況の変化などで変更の提案がある場合は、両者協議の上実施する」と付け加えていますが、「著しい状況の変化」とは、たとえば将棋連盟から棋士が大量脱退して経営が立ち行かなくなったとか、毎日新聞が契約金を払えなくなったような場合を意味しています。他社の新契約金提示がこれにあたらないのは明らかです。「変更の提案」とは、契約金の増減などに関する提案を意味したものです。毎日新聞社長から棋士への手紙
となっており、「著しい状況の変化」を説明する義務はあるだろう。毎日新聞は4月9日 本社が米長邦雄連盟会長に「通知書による申し入れは到底納得できず、通知書の撤回と契約書に基づいた契約の履行を求めます」との書簡を送付した。将棋連盟HPでは
名人戦についての交渉経緯
  皆様からお問合せの多い名人戦交渉の経緯についてご説明いたします。
 昨年夏、日本将棋連盟理事会は外部の有識者による経営諮問委員会を設置しました。委員会からは、現在の財務状況改善、将来の展望等々ご意見を承りました。その中でタイトル戦見直しの話があり、名人戦を朝日新聞社に主催させてはどうかと提言がありました。朝日新聞社は30年来名人戦主催を熱望していることから、委員会のメンバーが朝日新聞社に打診しました。
  委員会が仲介する形で朝日新聞社との交渉を開始しました。3月17日に朝日新聞社から正式に申し入れ書を受け取り、将棋連盟は毎日新聞社に対して契約の自動延長をしないという申し入れをしました。(申し入れないと第66期から第68期まで自動的に契約が更新される。契約変更は一年前の3月31日までに申し入れなければならない)
  日本将棋連盟は契約書に則って毎日新聞社と交渉中です。
  なお、現在行われている第64期名人戦(森内−谷川)に続いての第65期名人戦は毎日新聞社主催で行われることは間違いありません。
  2006年4月14日  日本将棋連盟理事会
通知書には交渉の文字はない。自動延長しないと通知してから交渉するというのは論理的にもおかしい。なお現在名人戦が行われている。
10日 長崎県雲仙市で名人戦七番勝負第1局の前夜祭開催。連盟からは米長会長はじめ理事の出席はなし
対局者の肩身は狭かっただろう。これがもう一期続くのだ。

 金額面ではこうなっている。
朝日新聞社からの提案は、名人戦が3億5500万円、臨時棋戦4000万円、普及協力金1億5000万円の5年契約と聞いています。これが仮に実現した場合、朝日オープン選手権(1億3480万円)と、毎日新聞社との現契約金3億3400万円がなくなる訳ですから、連盟にとっては年間7620万円の収入増となる計算です。

 しかし、6年後に臨時棋戦と普及協力費がなくなった場合は、逆に年間1億1380万円も少なくなります。さらに、この試算には私どもが共催する王将戦(7800万円)についての考慮がなされていないことも申し添えさせていただきます。毎日新聞社長から棋士への手紙
王将戦は何も言わず継続させておいて、このようなことが出来るのか不思議だ。


 これらについて論評がある。産経新聞
≪名人戦騒動「総会で否定なら、全理事は引責辞任を」≫

 伝統ある将棋の名人戦が揺れている。日本将棋連盟が、主催社を毎日新聞から朝日新聞へと移管する方針を示したのだ。信義か、損得か。将棋界を長年にわたり見つめ続けてきた作家の団鬼六さんに、騒動について聞いた。(聞き手・上塚真由)

 《名人戦は昭和10年に毎日新聞が創設。24年に朝日新聞に移り、その後、52年に毎日新聞に戻った経緯がある》

 −−今回の騒動をどうみますか。

 「毎日新聞が怒るのは当然です。何十年間も名人戦を主催し、支えてきた。その間、毎日側に運営面では何の落ち度もなかった。1、2年前に移管の話を持ちかけるならまだ分かるが、今回は唐突すぎます。しかも名人戦を行っている最中に、移管の話が持ちあがるのはいかがなものか。対戦している棋士は、辛くて仕方がないでしょう。

 毎日と朝日は、名人戦の主催をめぐって、昔からしのぎを削ってきた。つまり、より多く金を出すほうに移行してきたのです。今回と同じく平成3年にも、朝日への移管話が持ち上がったことがある。ところが、そのときには大山康晴永世名人が、『長年世話になった毎日に対して、信義にもとる』と反対し、話が立ち消えたのです。将棋界に大山さんのような、情のある、立派な人がいなくなった。

 これでは、何でも金で解決する、金があるほうが強いという、ホリエモンの精神です。今の日本の社会を象徴している。大山さんは『お金では買えないものがある』と言った人だった。例えば先約優先で、『3日前に1万円の仕事を引き受けたら、10万円の仕事は断れ』といわれた」

 −−ただ、移管騒動の背景には、将棋連盟の深刻な財政状況が指摘されています。平成8年には33億円を超えた収入が、平成16年には28億円に減少し、同年の単年度でも1億3000万円の赤字となっています。

 「確かに、将棋連盟に金がないことに尽きるでしょう。何をやっても赤字だし、将棋雑誌は売れない。フィギュアやゴルフのように若手選手が注目されれば、子供に習わせたいという親も増えるが、将棋連盟のように台所事情が悪いのでは、親も心配になり、将棋のなり手は集まらない。

 ですから(大山名人が反対した)平成3年とは単純に比較できない状況で、今回の連盟の判断は、背に腹はかえられない、ということでしょう。矛盾するようですが、もし今回、連盟の理事に強い信念があって、朝日新聞への移管方針を決めたのであれば、理事は人にいくらさげすまれようが、批判されようが恨まれようが、その信念を貫くべきだという気持ちもあります。

 その上で、5月26日の棋士総会で連盟の方針が否決され、毎日新聞が主催を続けることになれば、責任を取って理事全員が辞めるべきだとも思う。今回は、連盟の正念場ともいえます」

 −−今後の将棋界に求めることは?

 「将棋は、江戸時代には幕府の直轄でやっていました。棋士は他に職業を持たないので、スポンサーがいないと、やっていけない社会。それゆえに、金をめぐっていざこざが起こる。将棋界には金を出す人が偉い、という感覚が染み付いている。主催紙の中で一番多く金が出ている『竜王戦』の表記が必ず先になるなど、とにかく金を出した方が偉い、という考えはおかしい。

 一番いいのは、これ以上出してはいけないという主催金額の規定を設けることだと思います。規定がないと、いくらでも額が上がり、その度に主催紙が変わることもありえるでしょう。落札制のようになっているのです。将棋連盟の理事は棋士ばかりで構成されているが、外部の人を入れた方がいい。また、これまで将棋が強い理事のみに発言力があったが、棋士としての能力ではなく、運営の才のある人にも発言力を与えるべきです」


 ■団鬼六(だん・おにろく)氏 昭和6年、滋賀県生まれ。関西学院大卒業。32年、文芸春秋オール新人杯に入選し、作家活動に入る。平成元年に断筆宣言。その後、「将棋ジャーナル」社主となり、将棋にかかわる。アマ六段の腕前。将棋関係の著作に『鬼六将棋三昧』『米長邦雄の運と謎』などがある。


 将棋連盟は「貧すれば鈍す」か。大山康晴はやはり偉大だった。国家国旗問題で天皇陛下に諭された米長邦雄と、スキャンダルの有った中原誠ではどうしようもないだろう。米長会長は毎日新聞に挨拶もしないのか。日本の伝統を語る前に信義を学ぶべきだ。
 朝日と交渉する前に窮状を毎日に説明し、了承を得ることが順序だ。こんなことも分からないほど彼らの実力は無いのか。

 朝日新聞は以前の経緯も忘れ、ずうずうしく「名人戦は長年にわたって要望してきた棋戦であり」などと言える立場か。まず謝罪と感謝を関係者に述べてからだろう。いくら発行部数も多くオピニオンリーダーと言われていようと信義にもとるような行為は許されない。
 毎日が以前行ったように「私どもが朝日新聞社に名人戦復帰交渉に入ることを通告して連盟との契約が成立した経緯があります」とするのが当然だろう。再販制度廃止反対など共同でやることも多いはずなのに何故こんなことが出来るのだろう。朝日の人間に道理の分かる人間はいないのか。
[朝日新聞綱領]

一、不偏不党の地に立って言論の自由を貫き、民主国家の完成と世界平和の確率に寄与す。
一、正義人道に基づいて国民の幸福に献身し、一切の不法と暴力を排して腐敗と闘う。
一、真実を公正敏速に報道し、評論は進歩的精神を持してその中正を期す。
一、常に寛容の心を忘れず、品位と責任を重んじ、清心にして重厚の風をたっとぶ。
正義はどこへ行った。真実はどこへ行った。品位と責任はどこへ行った。立派なことを言う前に立派なことをするべきだ。


テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(1件)

タイトル (本文) ブログ名/日時
将棋名人戦朝日移管か
 将棋名人戦について 将棋名人戦移管問題 将棋名人戦移管問題 その2 ヨネちゃん、名人戦をこれ以上傷つけてはいけない を書いてきました。本日の棋士の総会で投票結果が出たようだ。<名人戦問題>毎日単独案を否決 将棋連盟棋士総会で  ...続きを見る
飯大蔵の言いたい事
2006/08/01 18:37

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文
将棋名人戦移管問題 飯大蔵の言いたい事/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる